NVIDIAは、台湾・台北で開催中のCOMPUTEX TAIPEI 2017に合わせて開催した「NVIDIA AI Forum」の基調講演にて、薄さ18㎜の筐体にGeForce GTX 1080の搭載を実現するゲーミングノート向け技術「Max-Q Design」を発表した。ASUSやMSI、Acer、CLEVOなどから対応した薄型ゲーミングノートが投入される。

「Max-Q Design」は、薄型の筐体にハイエンドGPUの搭載を可能とする設計技術。これまでもMSIやRazerといったメーカーが薄型のゲーミングノートPCを提供していたが、搭載するGPUはミドルレンジにとどまっており、上位のGPUを採用するためには、熱対策などで大型の筐体が必要だった。

NVIDIAは、「Max-Q Design」において、電力効率が最大になるように動作クロックを調整するなど、GPUそのものに加えて、ドライバ、熱設計を薄型ゲーミングノートPC向けに最適化した。これにより、MacBook Airと同程度の薄さである18㎜の筐体にPascal世代のハイエンドGPU「NVIDIA GeForce GTX 1080」の搭載を実現した。

GPUやドライバ、熱設計、レギュレータの効率化などを図った

通常のGPUでは性能を優先するが、「Max-Q Design」では電力効率を重視。電力効率が最大になるように最適化を行った

PCメーカーは、「Max-Q Design」を採用することで、従来の製品と比べて3分の1の厚さ、最大3倍のパフォーマンスを備えたゲーミングノートPCを開発できるようになったという。

3年前のNVIDIA GeForce GTX 880M搭載モデルとの比較。厚さを51㎜から18㎜まで削減できる

通常の薄型ゲーミングノートPCに搭載されているGeForce GTX 1060とGeForce GTX 1080の比較

また、動作時の静音性にも注力する。通常でも40dB以下のノイズレベルで動作するが、新たに「WhisperMode」と呼ばれる動作モードを追加した。ゲームのフレームレートを調整、つまりある程度の性能に抑えることで、より静かにシステムを動作させる。

静音の動作モード「WhisperMode」を追加

「WhisperMode」は、「Max-Q Design」準拠のモデルだけでなく、Pascal世代のGPUを搭載したすべてのノートPC向けにGeForce Experienceを通じて提供される。

COMPUTEX TAIPEI 2017のブースでは、ASUSやMSI、Acer、CLEVOが実機を展示している。これらの製品についても改めて紹介する予定だ。

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