近年、酒蔵の見学ツアーや飲み歩きイベントが人気となっている。地酒ブームも後押しし、蔵元が集中するエリアでは、観光振興策として積極的に取り組むところも増えているようだ。観光地を巡りながらご当地の銘酒を味わう体験は、格別なものだろう。今回は、マイナビニュース会員男女321人に、「お酒旅をしてみたい都道府県」を聞いた。
Q.お酒旅をしてみたい都道府県を教えてください(複数回答可)
1位「新潟県」 22.4%
2位「沖縄県」 16.0%
3位「北海道」 15.4%
4位「鹿児島県」 10.0%
5位「秋田県」 9.1%
6位「京都府」 7.3%
7位「青森県」 6.9%
8位「東京都」 6.3%
9位「兵庫県」 6.0%
10位「山形県」 5.4%
10位「山梨県」 5.4%
Q.その都道府県を選んだ理由を教えてください。また、目的の銘柄があるならその銘柄と、その銘柄を選んだ理由を教えてください
「新潟県」
・「米どころで、お酒がおいしいと思う」(46歳男性/静岡県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「いろいろな地酒があるようなので、飲み比べてみたい。『上善如水』が特に好き」(44歳男性/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「新潟県。『久保田』や『越乃寒梅』など、いろいろな地酒が多いので、ご当地グルメ旅をしてみたいです」(50歳女性/福島県/サービス/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「地酒が多いので、1県でいろいろまわるなら、新潟に行ってみたい」(35歳女性/神奈川県/不動産/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「やはり酒は新潟。『越乃寒梅』。『雪中梅』」(64歳男性/群馬県/信用組合・信用金庫・労働金庫/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「一度だけ飲んだことがあるが、『八海山』がおいしかったので」(51歳男性/長野県/非鉄金属/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「新潟のいろいろな蔵元のお酒を海産物と楽しみたい」(57歳男性/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「新潟で酒蔵めぐりをしてみたい」(23歳男性/大阪府/プラント・エンジニアリング/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
「沖縄県」
・「まずは泡盛を飲みめぐり、最後はバーで沖縄ならではの洋酒にありつきたいです」(44歳男性/奈良県/専門店/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「沖縄。海を見ながらお酒を飲みたい。泡盛」(28歳女性/北海道/医療用機器・医療関連/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「沖縄県・泡盛。沖縄県に行ったことがなく、泡盛も飲んだことはありません。沖縄県の人がこよなく愛する泡盛というものを一度、観光がてら体験してみたい」(46歳男性/宮城県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)
・「泡盛とオリオンビールが好き」(53歳男性/千葉県/総合商社/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「沖縄の古酒(クース)」(66歳男性/神奈川県/フードビジネス/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
「北海道」
・「寒い北海道で、熱かんが最高ですね!(笑)」(45歳男性/千葉県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「函館の『はこだてわいん』。あまり有名でない」(59歳男性/北海道/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「北海道の芋の焼酎を飲みたい」(28歳男性/北海道/農業協同組合/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「北海道にしかないモルツを呑む」(34歳女性/神奈川県/流通・チェーンストア/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「新鮮で、さまざまな海産物が楽しめそうなので」(40歳男性/大阪府/コンピューター機器/IT関連技術職/個人事業主・会社役員)
・「北海道の『純米吟醸 北の旅人』。北海道が好きだから。銘柄名が好きだから」(43歳女性/埼玉県/医療・福祉・介護サービス/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
・「札幌や函館、富良野などオシャレで異国情緒あふれる街がたくさんあるから」(46歳女性/福島県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「北海道のウイスキー。余市蒸溜所には一度行ってみたい」(32歳男性/愛知県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)
・「食べものがおいしいから。お酒はあまり飲まないですが」(32歳男性/和歌山県/教育/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
「鹿児島県」
・「芋焼酎が有名でおいしいので飲んでみたいですが、銘柄は分かりません」(58歳女性/埼玉県/医療用機器・医療関連/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「昔飲んだ、ご当地ビールがおいしかった」(36歳男性/神奈川県/総合商社/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「黒豚と一緒に飲んでみたい」(34歳男性/岡山県/銀行/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「焼酎が好きなので、芋焼酎を飲み歩きたい。芋の畑やお酒の工場も見たい」(26歳女性/山口県/食品/専門職関連/会社員・公務員・団体職員)
「秋田県」
・「秋田の酒はうまいと聞くので」(41女性/茨城県/教育/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「米どころなので、日本酒がおいしいのかも」(43歳女性/東京都/コンピューター機器/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「秋田県。お酒の生産が有名だから」(37歳男性/埼玉県/リース・レンタル/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「若い頃、『高清水』を飲んでうまかった記憶がある」(63歳男性/熊本県/医療・福祉・介護サービス/事務・企画・経営関連/個人事業主・会社役員)
・「秋田のお酒が特に身体に合う」(53歳男性/神奈川県/建設・土木/メカトロ関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
「京都府」
・「今度、念願叶って京都へ行きます。銘柄は分かりませんが、ご当地のお酒を楽しみたいです」(50歳女性/愛知県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「日本酒は飲まないが、京都ならお店の雰囲気が良さそうな気がする」(43歳女性/香川県/サービス/専門サービス関連/個人事業主・会社役員)
・「高級な日本酒が飲みたい」(39歳男性/愛知県/輸送用機器/クリエイティブ関連/会社員・公務員・団体職員)
・「上品なお酒がありそうだから」(27歳女性/兵庫県/銀行/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
「青森県」
・「『じょっぱり』は辛口でおいしいです」(57歳男性/埼玉県/フードビジネス/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)
・「地酒がおいしい」(38歳男性/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
・「青森のお酒はおいしいと聞いた」(51歳女性/静岡県/生命保険・損害保険/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「静かで、水のきれいな東北で生まれた日本酒がおいしい。特に青森の『豊盃』がおいしい」(31歳男性/神奈川県/その他/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)
「東京都」
・「目当ての銘柄はないが、朝から飲める店がたくさんあると聞いているので、体験してみたい」(44歳男性/東京都/公益・特殊・独立行政法人/専門職関連/会社員・公務員・団体職員)
・「さまざまなお酒が集中して卸してそうだから」(45歳男性/兵庫県/農林・水産/技能工・運輸・設備関連/個人事業主・会社役員)
・「オシャレなバーで飲んでみたい」(41歳女性/山梨県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「お酒は飲まないが、六本木の雰囲気が好き」(63歳女性/北海道/その他/その他・専業主婦等/退職者)
「兵庫県」
・「酒蔵が多いので、いろいろな味のものを楽しめそう」(23歳男性/埼玉県/ガラス・化学・石油/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「日本酒生産量が高いですからねぇ。ちなみに飲んでみたい銘柄はありません」(35歳男性/新潟県/専門商社/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「灘の酒蔵を見学して、お酒を飲んでみたい」(47歳女性/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)
・「灘の有名な酒蔵の醸造された清酒を飲み歩いてみたいです」(49歳男性/富山県/その他/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「灘と伏見の地酒を飲みたいから」(62歳男性/北海道/その他/その他・専業主婦等/退職者)
「山形県」
・「日本酒がおいしそうだから」(39歳男性/千葉県/不動産/営業関連/会社員・公務員・団体職員)
・「寒い地方で、雪の中で温まりたい、温泉も」(60歳男性/神奈川県/その他/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「『出羽桜』。『出羽桜』と、米沢牛を味わいたい」(62歳男性/山形県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)
「山梨県」
・「山梨県。甲州白ワインは日本の風土にマッチしていていいです」(48歳男性/東京都/ビル管理・メンテナンス/技能工・運輸・設備関連/会社員・公務員・団体職員)
・「甲州赤ワインが好きだから」(49歳男性/兵庫県/総合電機/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
・「勝沼ワイナリーに行きたい」(36歳男性/千葉県/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職/会社員・公務員・団体職員)
・「山梨でワイン三昧。味比べしたい」(56歳女性/東京都/その他/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)
総評
お酒旅をしてみたい都道府県の1位は、米どころとして知られる「新潟県」となった。日本有数の銘柄米の産地であると同時に、「越乃寒梅」や「久保田」「雪中梅」「八海山」など銘酒の宝庫としても有名で、多くの人の支持を集めている。加えて、新鮮な海産物などグルメのおいしさも評価された。
2位の「沖縄県」はやはり泡盛のイメージが強い。南国の気候のもと、ゴーヤチャンプルーやラフテーをあてに、泡盛を飲みたいという声が寄せられた。また、泡盛を3年以上貯蔵した「古酒(こしゅ/クース)」を味わいたいという人もいた。
3位「北海道」には有名な観光スポットであるニッカウヰスキーの余市蒸溜所がある。ただし、特定の銘柄を飲みたいというコメントはさほど多くはなく、国内有数の観光地であることや、グルメの宝庫であることなどを総合して推す声が目立った。
4位「鹿児島県」と言えば芋焼酎をイメージするかもしれないが、実は奄美群島が生んだ黒糖焼酎も見逃せない。5位「秋田県」は「新潟県」と同様、米どころとしてのイメージで日本酒もおいしいはず、という意見が見られた。6位「京都府」のお酒には"端麗・上品"という印象があるらしく、京料理と一緒に味わいたい、というコメントが目立った。7位「青森県」も、東北地方の清冽な水と寒冷な気候が日本酒の醸造に向いている、というイメージがあるようだ。
8位「東京都」にも酒蔵やご当地のお酒の銘柄は存在しているものの、それらを挙げる人はほぼ見られず、全国各地の銘酒が集まっているグルメタウンとして評価する人が大多数だった。灘を始めとして多くの蔵元が集中する「兵庫県」 だが、「新潟県」と比べると特定の銘柄を挙げる人は多くはなく、この差が、新潟の1位に対して9位という順位にも影響しているようだ。
10位「山形県」にもやはり東北=日本酒がうまい、という連想が働いている。同じく10位「山梨県」は何と言っても、国内随一のワイン産地としての知名度が大きくアピールした結果となった。
全体的にお酒がおいしいイメージがある東北や、観光地としても有名な都道府県が上位を占めた。今回の調査はお酒好きな人だけではなく、お酒を飲まない人やお酒に興味のない人も回答している。また、"お酒旅"ということで、多分に旅行的な要素を含んだ設問にもなっている。そのため今回の順位は、お酒そのものへの評価以外にも、観光地としての魅力やグルメ的な要素をも反映したものになったようだ。
杜氏による昔ながらの仕込みの様子はとても興味深いもので、お酒の飲めない人でも楽しく見学できる。もし身近にそのような機会があるようなら、少し足を伸ばしてみてはいかがだろうか。
調査時期: 2017年5月17日
調査対象: マイナビニュース男女会員
調査数: 321人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません