ケイ・オプティコムは5月31日、同社運営のMVNO「mineo(マイネオ)」のサービス開始3周年に伴う事業説明会を開催。これまでの事業を振り返るとともに、今後の目標などを説明した。

ケイ・オプティコムは31日、携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」のサービス開始3周年に伴う事業説明会を開催した

オンリーワンの存在を目指す

説明会の冒頭、同社 取締役の橘俊郎氏が登壇して、これまでの歩みを振り返った。

ここ3年で、モバイル市場の情勢も大きく変わっている。総務省のデータによると、いわゆる格安SIMサービスの加入者は昨年末で807万件に到達、サービスを提供するMVNO事業者は600社を超えた。橘氏は「事業者も淘汰される時代が来ている。生き残りのカギは顧客満足。特にサポート満足に注力していく」と説明した。

ケイ・オプティコム 取締役執行役員経営本部副本部長の橘俊郎氏。MVNO事業者にも淘汰の時代が到来、生き残り戦略が重要に。同社ではサポート満足に注力していく

ところでmineoでは、2018年3月末までに契約者数100万件という目標を立てている。これについて、進捗状況はどうなのだろうか。続いて登壇した、モバイル事業戦略グループの上田晃穂氏は「現在のmineoの契約者数は68万件。順調に伸びている」と説明。このままいけば達成できる見込みだという。なお、契約者の内訳を見ると、音声通話が行えるデュアルプランの加入者が8割に達している。また、女性加入者が4割まで伸びたほか、最近では20代男性という新しいユーザー層も獲得できているとのこと。

同社 モバイル事業戦略グループ グループマネージャーの上田晃穂氏。女性、20代男性という新しいユーザー層を獲得できつつあり、100万件の目標も達成できそうな見通し

ライバルは他社MVNOだけではない。最近では、大手キャリアが格安プランを提供しはじめており、つまるところMNOとMVNOの差が縮まりつつある。こうした状況について、上田氏は「この競争環境から抜け出して、オンリーワンの存在にならなくてはいけない」と危機感を募らせている。

この日、mineoが発表した新たなサービスは、いずれも競合他社との差別化をはかるためのものだった。「ユーザーとの共創戦略と、ユーザーに寄り添う安心戦略の両輪がmineoの成長エンジンになっている」と上田氏は語る。