富士経済は5月30日、国内ペット関連市場の動向を取りまとめた「2017年 ペット関連市場マーケティング総覧」を発表した。それによると、2016年の国内ペット関連市場は4,245億円、うちペットフード市場は前年比2.0%増の3,111億円となった。

国内ペット関連市場(出典:富士経済Webサイト)

ペット保険の契約件数、増加続く

ペットフード市場は、ドッグフードや観賞魚用フードは縮小した一方、キャットフードはプレミアムタイプなどを中心に拡大。またペットへの健康意識の高まりを背景に、療法食やサプリメント、サプリメントの代替として使用されているミルクは伸長率が特に高く、ペットフード市場全体のマイナス分をカバーしたという。

2016年のペットケア用品市場は同4.8%増の745億円。室内飼育率の高まりから、猫砂やトイレ用シーツの需要が増加したほか、消臭剤/脱臭剤はユニ・チャームによる新ブランド投入と販促活動により市場が活性化した。また使用シーンが多様化しているオムツについても、「引き続き伸長していく」と予想している。

2016年のペット生活用品市場は同1.6%増の389億円。高い構成割合を占めるケージ/サークル/ゲートは、機能性を高めた製品や高付加価値製品が好調で高単価でありながらも拡大。自動給水器・自動給餌器の支持も根強く、前年まで低調だったブラシ/クシは、猫専用製品やアンダーコート専用製品の売れ行きがよく大幅に伸びた。

ペット保険の契約件数は同14.2%増の125万1,000件。契約件数は認知度拡大やペットに対する疾患予防意識の向上などから増加が続いている。近年、ペットの医療費は高額化しており、富士経済は「今後も市場は堅調に拡大していく」と予想している。