一般財団法人1more Baby応援団はこのほど、「夫婦の出産意識調査2017」の結果を発表。同調査は既婚の20~30代男女(子なし、子1人、子2人以上、それぞれを均一回収)を対象に、2017年4月12~17日の期間インターネット上で行われたもの。生活費や教育費に関連した家計の見直しや、仕事等の環境、年齢等を考慮し、第二子以後の出産をためらってしまう「2人目の壁」について調べた。
この中で、「子育て期間の働く時間や場所を自由に選ぶことができれば、もう1人子どもを持ちたいか」と尋ねたところ、全体では63.6%が「もう1人子どもを持ちたい」と回答。子どもの人数別に見ると、「子ども1人」の77.0%が「持ちたい」と答え、全体よりも約13ポイント上回っていることが分かった。
次に、産休や育休を取得するにあたって気になることを聞いてみると、全体では「特に気になることはない」(37.0%)が最も多い回答となったが、「上司の目(態度・反応)が気になる」(36.6%)、「同僚の目(態度・反応)が気になる」(26.1%)、「何となく職場に育休を取りづらい空気がある」(22.8%)という答えも目立った。
一方男女別に見ると、パパは「特に気になることはない」が43.3%と最も高く、同法人は「そもそも"気にしていない"様子から産休や育休制度利用への関心の低さがうかがえます」とコメントしている。
就労条件を変更したり、入所しやすい保育園の近くに引っ越したりするなど、子どもを保育園に入れるために保護者が行う活動、いわゆる「保活」についても調査。「『保活』がなければ、もう1人子どもを持ちたいか」と尋ねた結果、「子ども1人」の56.4%が「もう1人子どもを持ちたい」と答えた。
同調査によれば、実際の出産予定とは別の「持ちたい理想の子どもの合計人数」は、51.5%が「2人」、25.4%が「3人」と回答していて、「2人以上を理想としている人」は79.7%。同法人では2013年から同様の調査を行っているが、当時から「理想の子どもの人数を2人」と考えている夫婦の割合は年々増加傾向にあり、今回が過去最高となっている。
さらに、74.5%の人が「2人目の壁が存在すると思う」と回答。その理由としては、「経済的な理由」(86.3%)が最も多く、次いで「第一子の子育てで手一杯」(44.2%)、「心理的な理由」(43.6%)と続いている。