格安通信はかつて、ITに関心の高い40代男性が数多く契約し市場を牽引してきた。今や認知度も大きく向上し、幅広い年代で使われるようになっているが、足元はどういった層がユーザーになっているのか。
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MMD研究所の調査によると、格安SIMの利用者は12.1%(調査対象は43212人)に及ぶとしている。うち7.4%は格安SIMをメインに利用しており、ここにソフトバンクのサブブランドとなるワイモバイルを加えると10.8%となり、メインとしての利用は初の1割超えになったと報告する(UQ mobileについては格安SIMの扱い)。
今や男女問わず、幅広い年代に普及した格安SIM。幅広いとはいえ、顕著な動きはあるもので、MMD研究所は足元、60代以上の高齢層、10-20代若年層が動きを見せているという。前者は2016年10月対比で5ポイント増加、後者は同3ポイント向上したとしている。
スマートフォンの購入価格、契約データ容量も見てみよう。MMD研究所によると、SIMフリースマホは購入者の66.2%が3万円以内のものを選んでいるという。MVNOのセット販売端末として、もともとミドルハイ、ハイエンドモデルのラインナップが少なかったという事情も考慮すべきかと思うが、いずれも3万円以内で買えるファーウェイのP9 lite、富士通のarrows M03がランキング上位に来ているあたり、iPhoneを抜きにしてコストパフォーマンスに優れたスマホが支持を集めているといえそうだ。
契約データ容量は2~3GBが最も多い。3GB以下では全体の73.7%に達する。ただし、MVNOごとによって、データ容量ごとの契約者比率のばらつきは大きい。このあたりは、キャンペーンなど各社の施策によって分かれているところかもしれない。
まとめると、ハイスペックモデルを選ぶほど、スマホには関心はなく、ヘビーユーザーにも該当しない、ごく一般的な層が増えていることが見えてくる。そしてそこには、10-20代若年層に加え、60代以上の高齢層も関心を示し始めているというのが、MMD研究所の調査からわかる結果だ。