労働者の当然の権利の権利である「有給休暇」だが、何らかの理由により消化しきれなかったという人も多いのではないだろうか。そこで今回は、マイナビニュース会員のうち会社員504名に、2016年の有給休暇を完全に消化できたどうか聞いてみた。
Q.2016年の有給休暇は完全に消化できましたか?
はい 22.9%
いいえ 77.1%
Q.有給休暇を完全に消化できなかった方にお聞きします。有給はどのくらい残っていますか?
1位 5~10日 26.4%
2位 31日~ 19.0%
3位 1~5日 18.2%
4位 11~15日 12.7
5位 15~20日 11.8%
Q.その日数を残した理由を教えてください
仕事が忙しいから
・「1~5日:繁忙期に入り、休みたいとは言えない状況」(38歳女性/ドラッグストア・調剤薬局/その他技術職)
・「5~10日:営業職は取引先の関係で完全取得は困難な状況である」(56歳男性/その他金融/営業関連)
・「5~10日:サービス業で365日休み無しの店舗営業なのでなかなか厳しい環境です。最近は休日が増えて、年間の繁忙期も増えており、人員不足でもあいまって有給どころか公休の消化で精一杯です」(48歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/営業関連)
・「11~15日:教師なので、休むとそのまま自分の仕事が溜まるので」(34歳女性/教育/専門サービス関連)
・「31日~:仕事量が多く、スケジュールもタイトなことが多いためなかなか休めない」(40歳男性/その他/事務・企画・経営関連)
万が一に備えて
・「1~5日:何かあったときのために1日だけ残しておいた」(26歳女性/旅行・観光/事務・企画・経営関連)
・「1~5日:突然行きたくなるイベントがあったときなどに取っておいた」(33歳女性/教育/事務・企画・経営関連)
・「5~10日:病気やけがのときのためにあえて残している」(39歳男性/紙・パルプ/事務・企画・経営関連)
・「31日~:子供がいるので、子供の病気などで休むことを考えるとなかなか使えない」(32歳女性/官公庁/公共サービス関連)
取りづらい雰囲気だから
・「1~5日:いっぱい使える雰囲気ではないから遠慮してしまう」(38歳男性/その他電気・電子関連/技能工・運輸・設備関連)
・「1~5日:今の職場は有給が与えられても『悪いけど、それだけは勘弁してくれ』といわれかねない状況」(42歳男性/農林・水産/技能工・運輸・設備関連)
・「5~10日:それぐらい残さなといけない雰囲気が会社内にある」(30歳男性/化粧品・医薬品/技能工・運輸・設備関連)
・「11~15日:周りがあまり有給を取らないため、取りづらい」(45歳男性/化粧品・医薬品/その他技術職)
・「15~20日:有休を消化すると他の人にしわ寄せが行くので、体調不良や家族の病院の送迎などでしか休めない」(43歳女性/教育/事務・企画・経営関連)
休む必要がなかった
・「5~10日:特に休む理由がなかったから」(51歳女性/その他/事務・企画・経営関連)
・「11~15日:あえて残したわけではないが、使うべき予定がなかった」(31歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「15~20日:休む用事がなく、無駄に休みたくなかったから」(40歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
その他
・「1~5日:年度途中に復職したため、使う期間が少なかった」(38歳女性/農業協同組合/公共サービス関連)
・「5~10日:月1ペースで取得したが消化しきれなかった」(57歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「31日~:有給をとる前に代休が40~50日残っていて、有給まで手が届かない」(54歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
総評
有給休暇を「消化できなかった」と答えた22.9%に残日数を尋ねたところ、最も多かったのは「5~10日」(26.4%)で、2位は「31日~」(19.0%)、3位「1~5日」(18.2%)という結果となった。
消化できなかった理由としては「仕事が忙しいから」と答えた人が多く、「公休を取るだけでやっとだ」という声も。休むと次の日が大変だという意見もあったが、休んだ分だけ仕事もたまり、自分の首を絞めることになるのかもしれない。
「取りづらい雰囲気がある」と答えた人も多かった。「会社全体的にフルで有給を使う文化がない」「冠婚葬祭以外で休みが取れる職場ではない」とのこと。また、人手不足などの理由により、有給を取ることで「周りに迷惑をかけてしまう」という負い目もあるようだ。
他にも、「1年目ですべて使うのも気が引けた」「使い道がなかった」「家にいるよりも会社に行った方が無駄金を使わずにすむ」といった様々な理由が寄せられた。
調査時期: 2017年5月8日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 会社員504名
調査方法: インターネットログイン式アンケート