香港政府観光局はこのほど、香港島中環(セントラル)エリアとそこに隣接する上環(ションワン)エリアの新旧が混在する地域を「オールド・タウン・セントラル」(OTC)と名付けプロモーションを開始。現在、インスタ映えする街の5つの散策コースを紹介している。

ヨーロッパの街並みを思わせる石畳が特徴のポッティンジャーストリート((1)「タイムスリップ」コースより)

OTCは、英国統治時代に香港の最初の拠点となった場所であり、現在の世界有数の都市となるまでの発展の軌跡があちこちに現存しており、東洋と西洋、過去と現在、伝統と革新、にぎわいと静けさなどが同居するユニークなエリア。現在ではそんなOTCのフォトジェニックなスポットを回り、インスタグラムなどのSNSで発信する旅行者が増えてきているという。

そうした動きを受け、香港政府観光局では、OTCの魅力をテーマごとに自由に楽しめる5つの散策コースを紹介するガイドブックを制作した。コースは(1)伝統を知る「タイムスリップ」コース、(2)アートを感じる「アートに夢中」コース、(3)グルメを堪能する「香港グルメ」コース、(4)宝探しのような「路地裏散策」コース、(5)「OTCハイライト」コースの5つ。ガイドブックには各コースのスポットやお店の情報を掲載し、100年以上の歴史を持つOTCを旅行者の興味に合わせて街めぐりできる内容となっている。

「オールド・タウン・セントラル」ガイドブック5つの散策ツアーの見どころとして、(1)「タイムスリップ」コースでは、近代香港の始まりの地であるセントラルとションワンに着目。香港で英国海軍が上陸しユニオンジャックが最初に掲げられたポゼッションポイント(水坑口)や、1840年代に多くの中国人が移り住んだ太平山(タイピンシャン)エリアなど、香港の中でも古いストリートから歴史や文化を知ることのできるコースとなっている。

かつての既婚警察官宿舎を改装した複合施設をリノベーションしたアートハブ施設 PMQ((2)「アートに夢中」コースより)

(2)「アートに夢中」コースでは、セントラルの古い通り「ハリウッドロード」に着目。ハリウッドロードには多くの芸術的なランドマークが混在しており、東西・新旧問わず様々なジャンルのアートを扱うギャラリーが通り沿いに多くある。このコースでは、刺激的なセントラルのアート、音楽、食事を見つけることができる。

伝統的な屋台・ダイパイドン((3)「香港グルメ」コースより)

(3)「香港グルメ」コースではセントラルに着目。セントラルは世界中の料理の店が密集するエリアで、食いしん坊にとっては天国のようなところ。伝統的な点心、地元ならではの屋台のダイパイドンやストリートフードから、今どきのフュージョン料理やワインまで、必ずお気に入りの味が見つかるだろう。

PoHo地区には、オシャレなショップやカフェがある((4)「路地裏散策」コースより)

(4)「路地裏散策」コースではその名の通り、裏路地の魅力に迫る。アンティークや小物の店が立ち並ぶキャットストリート(摩羅上街)、坂を上ったところにあるPOHOエリアや、太平山街(タイピンシャン・ストリート)では、おしゃれなカフェやデザインスタジオが集まっている。ブリッジズ・ストリートエリアでは、その時しか手に入らない古書やヴィンテージ品が見つかるかも。

(5)「オールド・タウン・セントラルハイライト」コース

(5)「オールド・タウン・セントラルハイライト」コースでは、上記の4つのコースから見逃せない場所を厳選。ポゼッションストリートから、ポッティンジャーストリートまでの道のりにある、歴史、アート、ローカルフード、などを半日~1日かけて楽しむコースを紹介している。途中、気になる小道に思わぬ出会いがあるかも。

ガイドブックは現在、香港にある香港政府観光局のビジターセンターで中国語・英語版を配布している他、公式サイトでPDF版のダウンロードや、WEB版の閲覧が可能。6月には、日本語のWEB版も公開を予定している。また、CNNのWEBサイトでは、香港在住の20人のエキスパートがOTCのオススメスポットを紹介するスペシャルサイト「20 OF THE BEST IN HONG KONG」が公開されている。

OTCの魅力がぎっしり