フェラーリ・ジャパンは23日、今年のジュネーブモーターショーで発表された12気筒エンジン搭載のスポーツカー「812 Superfast」を日本初公開した。最高出力800CVを誇り、数々の革新的技術と機能を搭載。公道・サーキットともに圧倒的なドライビングプレジャーをもたらし、十分な快適性も備えたオールラウンド・スポーツカーだという。
「812 Superfast」のサイズは全長4,657mm(ホイールベース2,720mm)、全幅1,971mm、全高1,276mm、オプション装着車の乾燥重量は1,525kg(空車重量1,630kg)。最高出力588kW(800CV)/8,500rpmを発揮する最新の6.5リットルV型12気筒エンジンを搭載し、最大トルクは718Nm/7,000rpmとされている。最高速度340km/h、0-100km加速は2.9秒となる。
都内で行われたプレスカンファレンスでは、フェラーリ極東・中東エリア統括CEOのディーター・クネヒテル氏が「812 Superfast」のプレゼンテーションを行った。「エンジンは完全新設計で、排気量も拡大され、最高出力は8,500回転で800馬力を発揮します。この数値は他のどのフロントエンジン生産者をも凌駕するものです」と同氏は言う。
プレスカンファレンスに登壇した(写真左から)フェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリ氏と、フェラーリ極東・中東エリア統括CEOのディーター・クネヒテル氏 |
フェラーリ「812 Superfast」インテリア |
エンジンの他にビークルダイナミクスやエアロダイナミクスもこだわった。「フェラーリ初の電動ステアリングを搭載し、バーチャルショートホイールベース2.0システムも採用。ハンドリングの俊敏さが向上し、レスポンスタイムも短縮されました。最新のバージョン5.0に進化したSSCをはじめ、数々の車体電子制御システムも搭載されています」「スタイルとエアロダイナミクス機能をシームレスに統合し、革新的な技術とフォルムを創造することはフェラーリに共通する重要なテーマ。多機能フロントセクションにエアロデバイスを集約し、ボディ後方側面にエアロダイナミック・バイパスを設けることで、既存モデルよりダウンフォースを増加させました」とのこと。
「812 Superfast」ではインテリアも再設計している。キャビンはこれまで以上に先進的で、水平に広がるダッシュループはスタイリッシュかつ洗練された彫刻のような印象に。シートもスポーティで人間工学的な設計となり、新しいマンマシンインターフェースに則った新型ステアリングホイールやインストルメントクラスターなどが周囲に配置された。「今回、私たちは最もパワフルで最速のV12フェラーリを創造しました。ステアリングを握って得られるエモーション、そしてドライビングエクスペリエンスにおいて、このモデルに匹敵するものは存在しないでしょう」とクネヒテル氏は述べた。
フェラーリ「812 Superfast」の価格は3,910万円(税込)。なお、このモデルのための新色として、フェラーリ70周年を記念した「ロッソ セッタンタンニ」も開発された。