東京都はこのほど、2016年訪都旅行者数等の実態調査の結果を発表した。それによると、2016年に東京都を訪れた外国人旅行者は前年比10.2%増の約1,310万人となり、過去最多を更新した。
外国人旅行者、受け入れ環境の整備進む
訪都旅行者が都内で消費した金額(観光消費額)は同4.6%減の5兆6,898億円。内訳は、道府県からの旅行者が同6.6%減の2兆8,247億円、都内からの旅行者が同2.5%減の1兆7,770億円、外国人旅行者が同2.4%減の1兆880億円となった。外国人旅行者については、円高の進展や中国人旅行者の消費額縮小などが影響した。
1人当たり平均消費額をみると、観光目的の宿泊客では、外国人旅行者が同8,710円減の9万1,766円、都内からの旅行者が同1,471円増の4万2,322円、道府県からの旅行者が同588円減の3万3,456円。ビジネス目的の宿泊客では、外国人旅行者が同1万6,645円減の10万6,243円、都内からの旅行者が同2,205円減の4万7,010円、道府県からの旅行者が同5,972円減の4万2,104円となった。
東京都は「官民をあげた観光PRをいろいろな形でやってきたということと、道路標識やWi-Fiの設置など受け入れ環境の整備が進み東京の旅行が快適になってきているということが、着実に外国人旅行者を増やした」と分析。今後については「海外に向けたわかりやすいアイコンを活用して東京の魅力を積極的に発信していく」と話している。
日本人旅行者数は同0.5%減の約5億1,430万人。旅行志向の縮小や旅行先の分散化などの影響を受けた。