財務省は5月22日、2017年4月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は4,817億円の黒字となった。黒字は3カ月連続だが、原油や石炭などの輸入額が大幅に増加し、黒字額は前年同月比で40.6%減少した。
対米国の黒字額、2カ月連続減
輸出額は前年同月比7.5%増の6兆3,292億円と5カ月連続の増加。品目別では、半導体等製造装置が同29.9%増、鉄鋼が同18.1%増、原動機が同16.4%増などとなった。
輸入額は同15.1%増の5兆8,475億円と4カ月連続の増加。品目別では、原粗油が同61.0%増、石炭が同78.8%増、通信機が同57.2%増などとなった。
地域別にみると、対米国は、輸出額が同2.6%増の1兆2,322億円、輸入額が同9.8%増の6,455億円で、5,867億円の黒字。黒字額は2カ月連続で減少した。
対EUは、輸出額が同2.2%増の7,178億円、輸入額が同5.4%増の6,568億円で、611億円の黒字。黒字は3カ月連続となる。
対アジアは、輸出額が同12.2%増の3兆4,481億円、輸入額が同10.2%増の2兆8,310億円で、6,171億円の黒字。黒字は3カ月連続となる。
対中国は、輸出額が同14.8%増の1兆1,877億円、輸入額が同7.5%増の1兆4,307億円で、2,430億円の赤字。輸出額は4月としては最大となったものの、2カ月連続の赤字となった。