日本最大級の模型見本市「第56回 静岡ホビーショー」(主催 : 静岡模型教材協同組合)が5月11~14日の4日間、静岡市のツインメッセ静岡にて開催された。毎年7万人以上が来場するホビーのビッグイベントで、今年は合計80ブース(78社+2団体)出展したという。当記事では主要メーカーブースを中心に、鉄道模型の最新モデルを振り返る。
話題性抜群! 静岡鉄道A3000形や遠鉄「直虎ちゃんラッピング電車」も
グリーンマックスが会場で初公開したのは「静岡レインボートレインズ」全7色。「静岡レインボートレインズ」とは、静岡鉄道が約40年ぶりの新型車両として静岡清水線に導入したA3000形の愛称で、同社が100周年を迎える2019年に7色すべて出そろう計画だ。これまでに富士山をイメージした「Clear Blue」と、沿線の特産品「久能石垣いちご」をイメージした「Passion Red」の2色が運転開始しており、いずれもグリーンマックスがNゲージ化している(「Passion Red」は10月発売予定)。
今回、初お披露目となったのは、その他の5色で彩色されたサンプルボディ。今後、実車の登場に合わせて展開が予定されている。
「TOMIX」を中心に鉄道ホビーブランドを複数展開するトミーテックも、「鉄道コレクション」にて静岡の私鉄の新製品を多数発表。ちなみに「鉄道コレクション」とは、Nゲージと共通の1/150スケールで動力のないディスプレイモデルシリーズだ。
中でも「静岡鉄道A3000形 <Passion Red>」(今秋発売予定)と、1961年の伊豆急行開業時に製造された車両である「伊豆急行100系」(6月発売予定)は会場初公開。その他にも、昨年末から西武鉄道新101系カラーで運転を開始した「伊豆箱根鉄道1300系 イエローパラダイストレイン」(5月発売予定)、浜松市のマスコットキャラクター「出世法師直虎ちゃん」のイラストが描かれた「遠州鉄道2000形 直虎ちゃんラッピング電車」(7月発売予定)などが展示されていた。
南海電鉄「めでたいでんしゃ」や京急電鉄の"青い電車"も
カトーは"赤い電車"でおなじみ京急電鉄の特別塗装列車「京急2100形 <京急ブルースカイトレイン>」(7月発売予定)をNゲージで製品化。羽田空港の空と三浦半島の海をイメージした青い車体に、カモメのシンボルマークが特徴だ。また、同じくNゲージで、日本初のオールステンレスカー「東京急行電鉄7000系」(8月発売予定)も再現。むき出しになったブレーキディスクは、実車同様、回転する仕様になっている。
マイクロエースもNゲージの新製品を出展。とくに目を引いたのが、昨年から和歌山で運行されている観光列車「南海7100系・めでたいでんしゃ」(7月発売予定)だ。沿線のシンボルである加太の鯛をイメージしたうろこ柄の塗装が、ショーケースの中で異彩を放っていた。他にも台湾を走る台鉄自強号「普悠瑪」の塗装色をまとった「東武200型・台湾塗装」(6月発売予定)が目立っていた。台湾鉄路管理局と友好鉄道協定を締結した記念に、昨年夏、特別塗装された特急「りょうもう」の200型(208編成)をモデル化したものだ。
静岡ホビーショーの後も「ホビーのまち静岡」のお祭りムードはまだ終わっていない。5月21日まで、静岡市の静岡コンベンションアーツセンター「グランシップ」にて、日本最大級の鉄道イベント「グランシップトレインフェスタ2017」も開催されている。