PwCネットワークのStrategy&は5月16日、「第17回CEO承継調査」の結果を発表した。調査対象は世界の上場企業における時価総額上位2,500社(2016年1月1日時点)。

2016年にCEOが交替した企業は14.9%

2016年にCEOが交代した企業は全体の14.9%(372社)。主にM&Aの件数減少により、史上最高だった2015年(16.6%)から1.7ポイント減少した。本社所在地域別にみると、ブラジル・ロシア・インドが17.2%と最も高く、次いで日本が15.5%、西欧が15.3%、中国が15.2%と続いた。

新任CEOの平均年齢は53歳。国・地域別にみると、日本は前年比1歳上昇の61歳と、世界平均と比べて8歳も高く世界最高齢であることがわかった。以下ブラジル・ロシア・インドが55歳、米国・カナダが54歳、西欧が53歳だった。

新任CEOの平均年齢(2016)(出典:PwCコンサルティング合同会社 ストラテジーコンサルティングWebサイト)

新任CEOの国籍は87%が本社所在国と同じ国籍で、2012~2016年の平均83%から微増となった。また世界の新任CEOの76%(同67%)が本社所在地域以外での業務経験がなく、82%(同77%)が社内からの内部昇格者だった。

新任CEOの女性比率は3.6%で、近年で最も高かった2014年(5.2%)と比べて1.6ポイント減少した。業界別では、ヘルスケア、工業製品、IT、消費財(生活必需品)、通信の5業界は2016年に就任した女性CEOがおらず、ヘルスケア業界では過去5年間1人も女性CEOが就任していなかった。

日本企業についてみると、日本人以外のCEO就任は0%(世界平均13%)、他企業からの招へいは3%(同18%)、他企業でのCEO経験は9%(同21%)、他企業での業務経験は33%(同74%)、MBA保有率は4%(同36%)、新任女性CEOは0%(同3.6%)で、これらの値全てが世界で最も低かった。