若年層向け正社員就職支援サービス「ハタラクティブ」は、大学卒業3年後の離職率が3年連続で伸びているという厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」を受けて、企業、求職者双方にミスマッチにつながる”意識の差”を調査する目的で、求人票に関するアンケートを実施した。
調査方法はインターネット調査によるもので、調査期間は2017年4月3日から4月11日まで、調査対象は正社員採用活動中の人事担当者25名、正社員就職活動中の18から28歳までの男女445名(2017年4月現在)。アンケートの結果、企業が重視していない「休日休暇」を求職者は最重視するなどの意識の乖離が見られた。
求人票で重視する項目
求職者・企業とも「仕事内容」を最重視しており、その割合は企業では31.8%、求職者では25.9%だった。19.1%の求職者は「休日休暇」の項目を重視しているが、企業の関心は低く4.5%だった。一方で25.8%の企業は「会社概要・事業内容」の項目を重視しているのに対し、求職者の関心は低めで11.5%だった。
求人票で重視する点
企業が重視する「専門知識・技術力が取得できる」(16.7%)を重要だという求職者は5.1%にとどまった。求職者は「月給が高い」(8.6%)「賞与が出る」(6.9%)を重視しているが、企業はどちらも0%だった。「その他」の内訳として、企業は「企業の成長性」「努力が役職や給与に反映されやすい」、求職者は「勤務地が近い」「未経験 歓迎」という意見があった。
求人票で重視する項目(求職者属性別)
正社員の求職者が重視している項目は「仕事内容」(25.6%)、「給与」(22.9%)で、最も重視していない項目は「応募条件」(6.8%)。無職の求職者が重視している項目は「仕事内容」(26.3%)、「休日休暇」(17.8%)で、最も重視していない項目は「福利厚生」(10.7%)。派遣・契約社員の求職者が重視している項目は「仕事内容」(24.4%)、「給与」(23.2%)で、最も重視していない項目は「会社概要・事業内容」(10.4%)。アルバイトの求職者が重視している項目は「仕事内容」(26.7%)、「給与」(18.6%)で、最も重視していない項目は「会社概要・事業内容」(11.7%)だった。
企業を選ぶ際に重視している点(求職者属性別)
無職の求職者は、他属性に比べて「やりたい仕事ができる」点を重視している(無職14.5%、正社員13.2%、アルバイト10.2%、派遣・契約社員10.2%)。派遣・契約社員の求職者は、他属性に比べて「賞与が出る」点を重視している(派遣・契約社員11.0%、正社員5.6%、アルバイト5.5%、無職6.5%)。無職の求職者は、他属性に比べて「月給が高い」点をもっとも気にしていない(派遣・契約社員11.6%、正社員10.2%、アルバイト8.5%、無職5.5%)という結果だった。