米Amazonは5月9日 (現地時間)、Echoファミリーの新デバイス「Echo Show」を発表した。「音声を使ってハンズフリーで、音声パーソナルアシスタントAlexaを利用するデバイス」という基本コンセプトは変わらないが、Echoシリーズのデバイスで初めてディスプレイを装備する。YouTubeビデオの再生やビデオチャットなど、これまでの音声のみのAlexaデバイスでは対応できなかった機能やサービスをサポート。また、天気情報やレシピ、歌詞、ショッピングリストなど豊富な情報をディスプレイを通じて提供する。価格は229.99ドル。6月28日のリリースを予定している。

ディスプレイは、7インチのタッチスクリーン。本体サイズは187×187×90ミリ、重量は1,170グラム。プロセッサはIntel Atom x5-Z8350。ワイヤレスは、Wi-Fi (802.11 a/b/g/n)、Bluetooth (A2DP、AVRCP対応)。2インチのステレオスピーカー、マイク、カメラ (前面、5メガピクセル)を搭載する。本体カラーはブラックとホワイト。

音声アクティベーションで利用できるデバイスであり、「Alexa」と呼びかけるだけでスリープが解除され、クラウドとの音声インタラクションが始まる。円筒型のEchoと違って、ディスプレイを備えたEcho Showは平たいデザインでディスプレイ面が正面になるが、デバイス上部に8つのマイクを装備しており、あらゆる方向からのユーザーの声に反応する。またビームフォーミングやノイズキャンセレーションによって、環境ノイズの中や音楽再生中でも適切にユーザーの声を認識する。ユーザーの話し方やボキャブラリ、好みなどをAlexaが学習し、使うほどにAlexaのアシスタントの精度が上がる。プライバシーを厳守したい場合など音声インタラクションを制限したい時は、本体上部のボタンを押すだけでマイク/カメラをオフにできる。

Amazonは「Drop In」という、EchoデバイスまたはAlexaアプリ(Android、iOS)で利用できる音声・ビデオ通話/メッセージング機能を用意した。Alexaに話しかけて頼むだけでハンズフリーですばやく音声チャット/ビデオチャットを開始、またはメッセージをやり取りできる。家族や友達を登録してコンタクトできる人を制限することも可能。

音楽機能は、Pandora、Spotify、TuneIn、iHeartRadioなど、数多くの音楽サービスをサポートする。Amazon Musicではオンスクリーンで歌詞を確認できる。

Echoと同様に、室温の調節や照明のオン/オフなど対応するスマートホームデバイスを音声だけでコントロールでき、さらにRingのWi-Fiカメラ付きドアベルで訪問者を確かめたり、Arloのワイヤレスセキュリティカメラで乳児スペースをモニターするなど、ディスプレイを用いたソリューションも利用できる。CNN、Uber、OpenTableなど、サードパーティが提供するスキルの利用も可能だ。