春も半ばに差し掛かり、間もなく暑い夏がやってきて、「1日の終わりに飲むビールが最高!」という人も増えることでしょう。しかしそのビール、最後まで飲みきれなくて飲み残しを捨てたことがある人も多いのではないでしょうか。安い飲み物でないだけに、飲み残しを何とか活用できたらいいですよね。そのビールが台所のコンロ回りの掃除に使えると聞いて、今回試してみることにしました。
ビールでコンロ回りを掃除すると……?
筆者宅のコンロですが、一見してかなり汚いことがわかります。ここ最近コンロ掃除に洗剤を使うべきかどうか悩んでいたため、結果的にコンロ周りの汚れを放置することとなり、黒くなった油がこびりつくまでになってしまっています。
悩んでいた理由は、洗剤で拭いた後いくら水拭きしても洗剤の成分が残ってしまうのではないかということでした。調理する場で洗剤を使うことにどうしても抵抗があったのです。そんな筆者にとって今回の実験はまさに求めていたものでした。
さて、コンロをビールの飲み残しで掃除していきます。ビールはわかりやすくするためペットボトルに入れ、200mlほど用意しました。奥のコンロはほとんど使用していないためあまり汚れていませんが、手前の2つのコンロは汚れがひどく、特に右側は頑固な汚れがこびりついているようです。
キッチンペーパーを折りたたみ、そこにビールを染み込ませていきます。充分染み込んだら油汚れを拭きとっていきますが、初めの一拭きで左のコンロの汚れはスルッと落ちました。感触としても滑りがよく、油をしっかり落としているようです。
この調子で右のコンロも拭き始めましたが、こちらは何度拭いても汚れが落ちそうにありません。そこで、ビールをたっぷり染み込ませたキッチンペーパーを上にかぶせて汚れにパックをしてみることにしました。
ひたひたになるくらいしっかりとビールを染み込ませたキッチンペーパーをかぶせ、10分ほど経ってから外し、パックしたキッチンペーパーでそのまま何度か拭いてみました。すると、先ほどは全く取れなかった汚れが少しずつ落ち始めました。
かなり前についたと思われるこびりついた汚れは最後まで落ちず残ってしまいましたが、何度か拭いているうちにほとんどの汚れはきれいになりました。こうして、筆者宅の汚れたコンロはピカピカとは言えないまでも、ほとんどの汚れを落とすことができました。
頑固な汚れは落ちにくいが洗剤より安心
ビールを使って油汚れが落ちることが今回の実験を通してわかりました。筆者のようにこれまで洗剤を使うことに躊躇していた人たちには嬉しい発見かもしれません。ただ、ビールを使った実験にはいくつか問題もあります。
まずは、実験中ビールの匂いが辺りに充満するので、お酒が苦手な人は避けた方が良さそうです。また実験後にビールが残ってしまうと、衛生的に良くないだろうと考えられるので、しっかりと水拭きをする必要があります。最後に、思っていたよりも多くの量が必要だということです。特に汚れが頑固な場合は多くの量必要なので、もしかすると飲み残しの量だけでは足りなくなってしまうかもしれません。頑固な汚れの大掃除に使うというよりは、日常のお掃除に使う方がオススメです。
そもそも、コンロの掃除はこまめにするものだと痛感しました。こまめに掃除していれば、ビールですべてピカピカにすることができるかもしれません。それだけの力がビールにはあると今回の実験を通して感じました。これまで捨てていた飲み残しのビール、ぜひ洗剤の代わりとして蘇らせていただけたらと思います。
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