スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2017」にて、グラハムがついに本会場にブースを構えた。というのも、グラハムは2010年以降、BASELWORLD会期に合わせて会場近くのレストランを借り切り、展示商談会を開催するのが通例だったのだ。
そのグラハムが再び本丸に乗り込んで来たとあっては、ファンならずとも新作への期待を抱かずにはいられない。ここでは、今回同社がもっとも力を入れていた「クロノファイター ヴィンテージ」の3作をご紹介する(掲載写真はすべてクリックで拡大表示。価格はすべて税別)。
クロノファイター ヴィンテージ ノーズアート
グラハムの時計といえば、まず思い浮かぶのは時計左側に装備された大型のリリーズレバー。これはイギリス空軍のパイロットからの提案を腕時計に体現したもので、高高度飛行中でもグローブを外さずに時間を計測できる機構。また、人間工学上、操作は人差し指で行うより親指で行うほうが0.2~3秒早く反応するという理由もある。そこで、左サイドに巨大なクロノグラフプッシャーとりゅうずを同軸に配し、このレバーだけでスタート/ストップ機能を簡単に行えるようになっているのだ。
今回、グラハムは、この大型レバーを装備したヴィンテージなアヴィエーション「クロノファイター」シリーズの新作を複数発表した。「クロノファイター ヴィンテージ ノーズアート」も、そのひとつ。
第二次大戦期の戦闘機や爆撃機に描かれた美女のノーズアートを大胆にあしらったモデル。懐かしい作風に加え、コケティッシュなポーズも見どころ。6時位置の30分積算計のインダイヤルに自然に目が行くのが良い。計4モデルがラインナップされ、それぞれ描かれている女性の名前(愛称)が付いている。
ムーブメントは自動巻で、デイデイト付き。パワーリザーブは48時間。ケース素材はSS(ステンレス・スチール)で、外径は44mm。バックスケルトン仕様。風防はドーム型サファイアクリスタルガラス(両面無反射コーティング)で、10気圧防水。ストラップはカーフレザー(日本で販売されるモデルはDバックルのみ)。価格は各71万円で、6月発売予定。4種類、各100本の世界限定。