豊富な海の幸に恵まれている三重県の伊勢志摩地方。伊勢海老やあわび、それに、魚介類がたっぷりのった海鮮丼を食べたいと思ったら、訪れてほしい場所がある。それは、県内で唯一漁協が直営している食堂「四季の海鮮 魚々味」(鳥羽市堅神町)だ。提供される魚介類は、もちろんいずれも新鮮で、しかも安い! 漁協の心意気が感じられる、"旬"が詰め込まれた自慢のメニューを紹介しよう。
こだわりは"旬の天然もの"
旬の天然ものが味わえることを売りにしている同店。海鮮丼ひとつとってみても、サーモンや、いくらなどの定番食材は一切のっていないが、それは、養殖ものや地元以外で獲れた魚を極力使わないという店のこだわりからくるものだ。
店に入ると、まず出くわすのが謎の海女さん人形。よく見てみると、人形が首に下げているホワイトボードには、その日の定食メニューで提供される食材が記されているので、注目してみてほしい。いずれも、魚介が揚がった場所の名前まで記載されていて、まさに"獲れたて"感が伝わってくる。
「その日の漁や天候によって、食材は変わります」と語るのは、店長の中森周夫さん。人件費がまかなえる分だけ、儲かればそれでいい。とにかく三重の魚介類の魅力を知ってほしいという思いで、安く新鮮な食材をふんだんに使っているそうだ。
刺身が堪能できる定食メニューは、「組合長定食」(3,800円)、「魚々味定食」(1,620円)、「焼き魚定食」(1,620円)、「煮魚定食」(1,620円)など。自慢のかき揚げも付いていて、いずれもボリューム満点の内容となっている。
1,000円以下のぜいたくメニューも
また、実はあまり知られていないかもしれない、伊勢志摩の特産もリーズナブルに味わえる。鳥羽市の離島・答志島でとれる名産「しらす」を使った「しらす丼」は、なんと800円。ご飯にたっぷりとしらすをかけた、シンプルなどんぶりだが、期待以上の満足感が得られるだろう。
そして、なんと500円で味わえる「魚々味名物あら炊き」もオススメ。この日入っていたのは、鯛のお頭! 数に限りがあるので、売り切れる前にオーダーしておこう。
旬の豪華食材も格安で味わえる
秋から冬にかけてはカキや伊勢海老、夏にはあわびや岩ガキなど、その季節に応じた高級食材も格安で味わえるので要チェック。ちなみに取材日は伊勢海老のシーズンで、「伊勢海老の刺身」は4,000円、伊勢海老御膳は8,500円だった(時価)。
地元の人からも愛される漁協直営の名店。訪れる場合は、ぜひおなかをすかせて、三重の海の恵みを存分に味わってほしい。
●information
四季の海鮮 魚々味
住所: 三重県鳥羽市堅神町833 潮騒の駅内
アクセス: 近鉄池の浦駅から徒歩4分
営業時間: 11時~15時
定休日: 水曜日(水曜日が祝日の場合は営業)
※記事中の情報・価格は2017年2月取材時のもの。価格は税別