5月5日は、男の子のお祭り・端午の節句。ふと大空を見上げると、気持ちよさそうに風に乗り泳ぐ鯉のぼりを見ることができる季節となりました。今回は鯉のぼりを揚げる意味について紹介します。
なぜ鯉?
鯉のモチーフは、中国に伝わる故事「急流となっている龍門を多くの魚が登ろうとする中、生命力の強い鯉は登り切り、やがて龍になり天を駆けた」という「鯉の滝登り」のに由来します。数々の難関を乗り越えて高い成果を成し遂げるこの鯉にあやかり、鯉のぼりには子どもの立身出世の願いが込められています。
このため、浮世絵などにも多く見られるような、鯉の頭が上を向いている絵を飾ることも大変縁起が良く、家運が上がるとされています。
のぼりの役目は?
「屋根より高い~鯉のぼり~♪」とも唄われ、高々とあがるのぼり(幟)。のぼりはもともと祭礼の時に使われる道具で、神さまが降りてこられる依代(よりしろ)としての役割があります。
つまりのぼりは、神さまのお力を家に招き入れるための、いわばランドマークなのです。古くから日本では男の子が生まれた場合、鯉のぼりを揚げることで神さまへのご報告と守護のお願いをしていました。
五色の吹き流しの意味は?
五色の吹き流しは、東洋思想の五行説に由来します。五色の「青」「赤」「黄」「白」「紫(黒)」はそれぞれ、万物を構成するエネルギーの要素とされる「木」「火」「土」「金」「水」を表しています。
この吹き流しは、地球が一定のサイクルで循環するように、物事のスムーズな循環を表します。エネルギー(気)の滞りは、病気やケガなど障害となりますので、循環させることで邪気を払い、子どもがすくすくと成長することを願う魔よけの意味があります。
いつ頃片づけるのがよい?
鯉のぼりは4月の中旬には揚げ始め、5月5日を過ぎたらできるだけ早く、遅くとも2週間以内には片づけましょう。いつまでも神様の依代をそのままにしておくことは良くありません。しまうのは必ず天気の良い日を選び、災いの種となる陰の気が入らないように注意しましょう。
いかがでしょうか。現代の住宅事情ではスペースを取る鯉のぼりを掲げるのは難しいご家庭も多いかも知れません。お守りくださる神さまに思いを馳せながら、家の中やベランダでも飾れる可愛らしいサイズのもので、子どもの成長を祝うのもいいでしょう。
※画像はイメージ
著者プロフィール: 月香(つきか)
ハート占い1to1、ハートスクール1to1主宰。
幼い頃よりさまざま体験を通じて、目には見えない何か不思議な力が存在していることに気づく。
スピリチュアルカウンセラーとして、風水や四柱推命、霊視をしながら、たくさんの方々を鑑定。人は誰でも最良の選択をすることで、幸せを引きよせることができると実感する。
スクールでは、占い師、セラピスト、スピリチュアルカウンセラー、ヒーラーを養成。
モータースポーツにも従事。レーシングチーム、Team Sky Lightに所属。