東京都は4月27日、都内に居住する2人以上世帯の家計における収入と支出を調べた2016年年報「都民のくらしむき」(東京都生計分析調査報告)を発表した。同調査は総務省の家計調査と合わせて792世帯の結果を分析し、まとめたもの。

月平均額は32万605円、実質1.8%減

2016年の東京都(全世帯、世帯主平均年齢59.1歳)の「1世帯当たり年平均1カ月間の消費支出(以下、消費支出)」は32万605円で、前年比6,190円減少。前年に比べて、名目で1.9%減、実質で1.8%減となった。実質は全国(1.6%減)を0.2ポイント下回り、3年連続で減少した。

消費支出の推移(全世帯)(出典:東京都Webサイト)

東京都の消費支出の推移をみると、1999年以降は18年連続で35万円を下回っていることが判明。また全国の消費支出(28万3,361円)と比べた場合、東京都は1.13倍となり、対全国倍率は前年と同じだった。

全世帯の消費支出を10大費目別に前年と比べたところ(実質)、教育が4.1%増、家具・家事用品が0.6%増。一方、被服及び履物は5.5%減、教養娯楽は4.6%減、交通・通信は4.4%減、保健医療は2.2%減などとなった。

消費支出の10大費目別の対前年実質増加率(全世帯)(出典:東京都Webサイト)

エンゲル係数(消費支出に占める食料の割合)は26.4%と、前年比0.8ポイント上昇。東京都は「食料が名目で1.0%増加した一方、消費支出が名目で1%減少したため、エンゲル係数を押し上げたことによる」と分析している。