賃貸物件を探す際、重要なパートナーとなるのが不動産会社。希望条件に合う部屋探しから契約までをともにする頼れる味方です。賃貸情報検索サイトをざっと見てから実際に内見するために訪れるのも、最初から不動産会社を訪れて希望条件から物件を探してもらうのもいいでしょう。ではより希望条件に合う物件と出会うために、訪問の際に準備しておくべきこととは何でしょうか。不動産・住生活ライターの高田七穂さんに聞きました。

Q.不動産会社に行くときに準備しておくことはある?

A.できれば予約がおすすめ

内覧したい物件が決まっていればまず電話をして、内覧したい物件を伝えて、できれば予約をしましょう。予約をすれば待つことなく対応してもらえ、時間のムダがなくなります。休日に行くなら午後以降は混みやすいもの。午前中であれば、じっくり条件にあった物件を探してもらえそうです。行く前には、風呂トイレ別やオートロック、駅徒歩、など自分なりに最低限譲れない条件を書き出しておくと話が早く進みます。

どの不動産会社に行ったらよいかわからない場合は、まず住みたいエリアや駅の近くにある不動産会社に行ってみましょう。街の雰囲気を知る上でも大切です。土地勘がない場合は、住みたい沿線を決めて、複数の駅前にある不動産会社を訪問します。

例えば、駅に降りたら、名前を知っているような大手の不動産会社があればそこに入ってみます。さらに、その地元で長年営業を続けているところにも行ってみましょう。地元の不動産会社は、人名や地名を社名に入れていることが少なくないので、探してみます。地元の情報に詳しいので、物件のことだけでなく、周辺環境など意外なことを教えてもらえることも。担当者との相性もあるので、1社だけに限定をしないなどの探し方もありです。

不動産会社を訪問すると、名前や住所、電話番号などに加え、住まいの条件を明記します。個人情報の取り扱いについて説明されるので、理解をしておきます。物件の条件について、こだわりが多くある場合、できるだけはっきりと記入しましょう。

なお、住まい探しばかりに意識がいきますが、入居審査は物件探しの時期から始まっていると考えましょう。不動産会社にも「この人なら貸しても安心」と思ってもらわなければなりません。清潔な格好で、言葉づかいも丁寧に。よい印象をもたれれば、入居審査のときに「まじめなよい方ですよ」と大家さんにプッシュしてもらえるはずです。


高田七穂(たかだ なお):不動産・住生活ライター。住まいの選び方や管理、リフォームなどを専門に執筆。モットーは「住む側や消費者の視点」。書籍に『絶対にだまされない マンションの買い方』(共著)『マンションは消費税増税前に絶対買うべし!?』(いずれもエクスナレッジ)など。「夕刊フジ」にて『住まいの処方銭』連載中