説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneではワープロや表計算アプリが無料なの?』という質問に答えます。

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Apple製のワープロアプリ「Pages」と表計算アプリ「Numbers」のことでしたら、本当です。これまでも、2013年9月以降に購入・アクティベートしたiPhoneおよびiPad/iPod touch向けに無償提供されてきましたが、それ以前に購入・アクティベートした場合は有償でした。それが、2017年4月から購入・アクティベートの時期を問わず無償で利用できるようになりました。iPhoneユーザであれば、無条件で無償ということです。

同じタイミングで、プレゼンテーションアプリ「Keynote」と動画編集アプリ「iMovie」、作曲支援アプリ「GarageBand」も完全無償化されています。これらのApple製アプリはMac版もあわせて完全無償化されたため、MacとiPhoneでiCloudを介し同期をとりつつ文書作成、という使いかたが容易になっています。

完全無償化された理由ですが、iPhoneなどiOSデバイスの64ビット化が一巡したことが影響していると考えられます。これまでのPagesやNumbersの無償提供は、初めて64ビットCPUを搭載したiPhone 5sの発売にあわせて開始されており、64ビット機への移行をうながす役割があったのでしょう。

従来のモデルサイクルでいうと、32ビット機(iPhone 5以前の機種)は次のiOSでサポートされない見込みですから、64ビット機にだけ無償提供する意味はなくなります。いずれにせよ、高機能なアプリを無償で利用できるわけですから、ユーザにとっては大歓迎です。

2013年9月以前に購入・アクティベートされた機種では有償だったPagesやNumbersなどのアプリが、2017年4月から完全無償化されました