マンションマーケットはこのほど、都心3区(中央区、千代田区、港区)を対象に、マンション名に含まれる数が多い駅名を調査。3区別に上位10駅をランキングにした。

都心3区における「マンション名に使われやすい駅名」の調査結果が発表された(画像はイメージ)

マンションのイメージを左右することもある物件の"名前"だが、その特徴の1つとして、駅名や地名が含まれているものが多い。人気のエリアを名前に含めることで購入検討者の目に留まる可能性が高まることが期待されるため、名前に含む駅名・地名がマンションの所在地と異なる物件も少なくないという。

そこで同社では今回、「中央区」「千代田区」「港区」の都心3区を対象にマンション名に含まれる数の多い駅名トップ10を調査した。

同調査は、同社の運営サイト「マンションマーケット」のデータを用いて、同サイトに掲載されている中古分譲マンションを対象に実施。調査対象エリアは「中央区」「千代田区」「港区」の3区で、駅徒歩10分(800m)圏内に存在するマンションとした。徒歩1分=80mにて換算。データは2017年4月13日時点のものとなる。

中央区でもっとも多くマンション名に使用された駅名は「日本橋」で13.0%と、第2位「月島」7.7%に大差をつける結果となった。「水天宮前」や「八丁堀」、「小伝馬町」といった「日本橋」以外の8駅を最寄りとするマンションが、「日本橋」をマンション名に使用している。

中央区の最多は「日本橋」で、13.0%を占めた

千代田区でもっとも多くマンション名に使用された駅名は「麴町」で、8.0%を占めている。また7.8%の僅差で「神田」が第2位にランクインした。

千代田区の最多は「麹町」で、8.0%に

千代田区のマンション名で特徴的だったのは、駅名以外に"番町エリア"と言われる一番町から六番町までの町名が、マンション名に多く使用されていたこと。この番町エリアは江戸時代から続く伝統的な屋敷街として、現在も高い人気を誇るエリアとなっている。今回の調査は駅名に限定して行ったためランクインはしていないが、同社ではこの番町エリアも積極的にマンション名に取り入れたい町名なのではないか、と分析している。

港区でもっとも多くマンション名に使用された駅名は「赤坂」で、11.5%を占めた。「六本木」や「麻布十番」といった東京有数の駅名をおさえてのランクインとなった。港区も千代田区と同様、駅名ではなく「麻布」や「青山」といった地名を含むマンションが数多くあり、麻布、元麻布、東麻布、西麻布の地名を含んだマンションが全体の17.6%を占めている。

港区は、「赤坂」が11.5%で最多に

なお、名称の表示には決まりもあり、「不動産の表示に関する公正競争規約」における第19条「物件の名称の使用基準」によると、"当該物件の最寄りの駅、停留場又は停留所の名称を用いることができる"とある。最寄り駅がほぼ同じ距離にある場合、マンション名に用いる駅名は選ぶことができることになる。同社は、マンション選びの際はマンション名に含まれる駅名・地名にとらわれず、事前に所在地を確認したほうがいいかもしれない、とアドバイスしている。