AMDは4月18日、デスクトップ向けGPUの新モデル「Radeon RX 500」シリーズを発表した。Polarisアーキテクチャを採用した第2世代製品で、従来モデルからクロックを引き上げるなどして、パフォーマンス向上を図った。
ラインナップはRadeon RX 580 / Radeon RX 570 / Radeon RX 560 / Radeon RX 550の4モデル。上位モデルのRadeon RX 580とRadeon RX 570は4月18日に発売。海外市場における希望小売価格はRadeon RX 580の8GBメモリ搭載モデルが229ドル、4GBメモリ搭載モデルが199ドル。Radeon RX 570は169ドル。下位モデルとなるRadeon RX 560は、5月上旬発売で価格は99ドル。Radeon RX 550は、4月20日発売で価格は79ドル。
「Radeon RX 500」シリーズは、Polarisアーキテクチャをベースとする第2世代のGPU。基本的なポジショニングは、前世代と同様にメインストリーム向けで、Radeon R9 380X/380やNVIDIA GeForce GTX 970/960からのリプレースを狙う。
Radeon RX 580 / Radeon RX 570
Radeon RX 580は1440p(2,560×1,440ドット)の画質設定「High」、Radeon RX 570は1080p(1,920×1,080ドット)の画質設定「Ultra」でのゲームプレイ向けの製品。どちらも演算処理を行うCompute Unit(CU)の数や、メモリの容量は前世代モデルから変わりなく、クロックアップ版という位置付けだ。また、メモリ帯域幅の数値からメモリクロックも向上していることが分かる。一方でクロックアップした分、消費電力も上がっている。
Radeon RX 580の主な仕様は、ベースクロックが1,257MHz、ブーストクロックが1,340MHz、メモリが256bit接続のGDDR5 8GB/4GB、メモリ帯域幅が256GB/s、TDPが185W。Radeon RX 570の主な仕様は、ベースクロックが1,168MHz、ブーストクロックが1,244MHz、メモリが256bit接続のGDDR5 4GB、メモリ帯域幅が224GB/s、TDPが150W。
Radeon RX 560 / Radeon RX 550
Radeon RX 560はPCゲームを1080pでスムーズにプレイできるという。一方のRadeon RX 550は、OverWatchやDOTA 2といった比較的軽めのeSportsタイトルや、Adobe Photoshop、Adobe PremiereなどのOpenCLに対応したソフトウェアの利用に好適という。
Radeon RX 560は、Radeon RX 460から2基増加した16基のCUを備える。Radeon RX 460で採用した"Polaris 11"コアのフルスペックは16CUだった。Radeon RX 460では、このうち2基を無効化した14CUだったが、Radeon RX 560でフルスペックを搭載したことになる。また、Radeon RX 550はまったく新しいGPUコアで、8基のCUを搭載する。
Radeon RX 560とRadeon RX 550については、本稿執筆時点で動作クロックやメモリ容量、メモリインタフェース以外の仕様は明らかになっていない。Radeon RX 560の仕様は、ベースクロックが1,175MHz、ブーストクロックが1,275MHz、メモリが128bit接続のGDDR5 4GB。Radeon RX 550の仕様は、ベースクロックが不明、ブーストクロックが1,183MHz、メモリが128bit接続のGDDR5 2GB。