経済広報センターは3月22日、「高齢社会に関する意識と実態」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は1月12日~23日、同社に登録しているeネット社会広聴会員を対象にインターネットで行われ、1,643名(男性739名、女性904名)の有効回答を得た。
家族の介護経験を聞いたところ、11%が「現在、介護している」と回答。「現在は介護していないが、介護した経験がある」(26%)を合わせると、介護経験のある人は37%となった。
世代別でみると、介護経験率が最も高いのは60~64歳で61%(「現在介護している」19%+「現在は介護していないが、介護した経験がある」42%)。また、40歳代では19%、50歳代では35%が介護を経験していることが分かった。
介護経験のある人に「家族を介護する際に不安なこと」を聞くと、「身体的負担が大きい」(65%)が最も多く、以降「気持ち・気分が沈む」(50%)、「今後の見通しが立たない」(47%)と続いた。
一方、介護経験のない人では、「身体的負担が大きい」(61%)のほかに、「介護費用の負担が大きい」(52%)や「家族・親せき間での介護の分担」(45%)などに不安を抱いていることがわかった。
自身の介護への備えですべきことを聞いたところ、最も多かった回答は「介護にかかるお金を貯金する」(75%)だった。以降「家族とあらかじめ話し合っておく」(60%)、「公的介護保険の制度や仕組みをよく理解する」(51%)と続いた。
世代別にみると、「介護にかかるお金を貯金する」は全世代でトップに。「家族とあらかじめ話し合っておく」では、「65~74歳」(72%)や「75歳以上」(68%)が他世代に比べて高い割合を示した。また、「公的介護保険の制度や仕組みをよく理解する」を回答した人の割合は、年代が上がるほど高い結果となった。