3月23~26日にわたって東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan 2017」にて25日、スクウェア・エニックスが手掛ける新作スマホ向けゲーム『青空アンダーガールズ!』のスペシャルステージが行われた。
『青空アンダーガールズ!』は「アイドル×カード」の新感覚アプリゲーム
『青空アンダーガールズ!』(以下、あおガル)とは、アイドル育成の名門校「私立神楽ヶ丘学園」を舞台に、総勢21名の個性豊かなアイドルの卵(アンダーガールズ)の夢と成長の物語を描いた‟青春ドラマチックアイドルゲーム“である。
昨今は「アイドル×リズムゲーム」というアプリが増えているなか、本作では簡単操作で楽しめる新感覚のカードゲーム形式を採用。プロデューサー(プレイヤー)がアピールカードを使い、アイドルたちに決めポーズやパフォーマンスなどを指示することでライブを演出し、ライバルよりも観客を盛り上げたほうが勝利というゲームで、ライブバトルを通じてアイドルの祭典「スターライトフェスティバル」の出場を目指すことが目的だという。
本ステージでは、『あおガル』のゲーム内容やメンバー紹介のほか、アンダーガールズを演じるキャストによるライブも行われた。ステージが始まると早速、20名のキャストが登場し、『あおガル』のローンチトレーラーでも流れた「STAR☆TING!」を披露。各々緊張した面持ちながらも、楽曲を丁寧に、そして大切に歌い上げていた姿が印象的であった。
「STAR☆TING!」を披露した後、『あおガル』のプロデューサー・山口海渡氏が登壇。ゲームの概要とストーリー紹介が行われた。本作はライブバトルがメインのゲームということから、ライブ会場ならではの音の広がりを再現したり、ハイクオリティな3Dモデルによるフォーメンションダンスを採用したりと、「ライブの臨場感はこだわっています」と語る山口氏。"アイドルが歌う"ゲームとして重要な要素のひとつである、音楽へも期待が持てるトークを展開した。
各ユニットが楽曲を披露!
ゲーム紹介の後に行われたのは、登場するアンダーガールズの紹介とキャストによるあいさつ。本作は個性豊かなキャラクターが様々なユニットに所属しているため、ユニットごとにあいさつを行った。さらに、あいさつの後にはユニット毎の楽曲も披露し、会場を多いに盛り上げる。各ユニットの所属キャラクターとキャスト、楽曲は以下の通り。
Twinkle☆Star(トゥインクルスター)
プロデューサーがはじめてプロデュースを任されるユニット。主人公の櫻花ひなたと、幼なじみの水科和歌に、望月愛美(もちづきヴィーナス)率いる「ラブビューティー」というユニットが合流して結成された5人組ユニットである。本ステージでは櫻花ひなた役を演じる高橋花林が、「『あおガル』のキャラクターの名前には、演じる役者の名前が一文字入っているんです!」と、少し前のめりにキャラクター名の秘密について話していた。なお、プロデューサーの山口氏いわく、これは演じるうえで愛着を持ってほしいという理由からだという。
キャラクター名 | キャスト |
櫻花ひなた | 高橋花林 |
水科和歌 | 和田京子 |
望月愛美 | 望田ひまり |
嘉陽千尋 | 陽向さおり |
野々宮琴音 | 内野明音 |
Twinkle☆Starの楽曲「トキメキサマー」
ポップでアップテンポな楽曲。「胸騒ぎだけ頼りにして未来へJUMP!」などのポジティブな歌詞や躍動感のあるダンスから「アイドル」らしさを感じる王道アイドルソングだ。
GE:NESiS(ジェネシス)
「私立神楽ヶ丘学園」最強ユニットの元エース・黒瀬麗華がリーダーとなり結成された5人組のロック系ユニット。「Twinkle☆Star」のライバルとして学園の上位に君臨する。本ステージでは黒瀬麗華役の早瀬莉花があいさつ。イベントに来られなかった白拍子美雪役の高橋美衣を含めた5人の気持ちがこのステージにはあると話し、「ロックに、ハードに、かっこよく決められるように頑張ります!」と、しっかりした言葉で次のユニットへバトンを渡した。
キャラクター名 | キャスト |
黒瀬麗華 | 早瀬莉花 |
今泉更菜 | 北野更 |
相原希 | 相良茉優 |
白拍子美雪 | 高橋美衣 |
霧島理子 | 菅愛理 |
GE:NESiSの楽曲「Karisome Irony」
ユニットらしさを前面に出したロックテイストな一曲。最強ユニットに所属していた麗華演じる早瀬のクールなボイス、さらに各キャストの表情と楽曲が相まって、ライブでは“カッコよさ”をひしひしと感じた。
プリティ→プリンセス
ネットアイドルの椿瑠璃花と自らを天使と称する佐久間茜による、キュートでポップなデュオユニット。本ステージでは佐久間茜役の藤川茜が、二人きりのユニットなのでお客様も一緒に盛り上げてくだされば、と天使を自任するキャラクターらしさ溢れる表情とコメントであいさつした。
キャラクター名 | キャスト |
佐久間茜 | 藤川茜 |
椿瑠璃花 | 井上ほの花 |
プリティ→プリンセスの楽曲「わがままプリンセス」
ピコピコサウンドが印象的なアイドルソング。「気付いてよ 鈍感王子様 世界中であなただけは 夢から覚めたあとでも わたしのものなの!」といった歌詞や二人のパフォーマンスがキュートで、タイトル通りの曲に仕上がっている。
銀河歌劇団(ぎんがかげきだん)
リーダーの渡辺晴海をはじめ、それぞれが悩みを抱えながらも、それを見せずにコミカルな歌やダンスで観客を魅了するという、ハチャメチャ系5人組ユニット。リーダーの渡辺晴海を演じる澤田美晴は、「個性豊かなキャラクターがぎゅっと集まっていて、元気いっぱいなユニットです。今日も全力全開で頑張っていきますのでよろしくお願いします!」と、ライブでのパフォーマンスにも期待が持てるコメントを残した。
キャラクター名 | キャスト |
渡辺晴海 | 澤田美晴 |
舞沢悠 | 西川舞 |
六川麻里紗 | 飯坂紗幸 |
乙葉くるみ | 高柳知葉 |
岩倉寧々 | 岩井映美里 |
銀河歌劇団の楽曲「放課後くるーずっ!」
メロディー進行がころころと変わるまさにコミカルな楽曲。「一限 数学 ですとっ!?」という歌詞では机に座ってテストを受けているかのような仕草、「shinobi 忍ばれ」という部分では忍者を模したダンスをするなど、一曲を通じて激しくハチャメチャながらも息の合ったパフォーンマンスをコメント通り「全力全開」で披露して魅せた。
Remuage(ルミアージュ)
セリア・ウエスギ率いる天真爛漫な個性派ぞろいの4人組。普段はハイテンションだが、ライブではクールなダンスで魅せるギャップのあるダンス系ユニットである。本ステージではセリア・ウエスギ役の杉町麻由子が、ユニット名がフランス語で、馴染みないかもしれないが覚えてほしいとコメント。その一心からか、舞台でもポーズを決めながら、「ルミアージュ」という名前を連呼した。
キャラクター名 | キャスト |
セリア・ウエスギ | 杉町麻由子 |
日々野彩 | 七瀬彩夏 |
本条佳奈恵 | 本田かおり |
棗楓李 | 奥谷楓 |
Remuage の楽曲「Melty:Sensation」
エレクトロ・ダンス・ミュージック調のダンスチューン。先ほど緊張しながらも元気いっぱいにあいさつをしていたメンバーとは思えないパフォーマンスを魅せた、そのギャップはまさに「Remuage」というユニットのコンセプト通りだと感じられた。
プロデューサーの愛がこもった作品、4月からはラジオもスタート
各ユニットが歌い終わると山口氏が再びステージへ。山口氏はキャストたちがずっと一生懸命に稽古している姿を見ていたため、初めて楽曲を披露したこのステージが感慨深いと、愛ある言葉を力強い口調でコメントした。コメントのあとには、ゲームのリリースが2017年夏頃であること、また文化放送超!A&Gにて毎週土曜日21時から放送中の「A&G TRIBAL RADIO エジソン」内にて、4月から『あおガル』のラジオ番組「あおラジ」がスタートするという告知が。ゲームだけでなく、今後の様々な展開にも期待が持てるステージとなった。
告知後には本ステージを締めくくる全員曲「オレンジ」のライブが行われた。曲は学園が舞台の作品ならではの卒業式ソング。今後のライブでも要所、要所で歌われるのでは、という締めくくりに相応しいしっとり系の楽曲であった。
2017年2月に公式サイトがオープンしたばかりの『あおガル』。本ステージで初めてライブを行ったキャストたちからは一生懸命さが伝わってきたが、ロングセラーのアイドルアプリゲームのライブと比べると、「まだまだ」と感じる部分も正直あった。しかし、だからこそ今後の「成長」が楽しみで仕方ない。本ステージではゲームもキャストにも大いなる「可能性」を感じた。
アイドルの卵たちの物語はどのような景色を魅せてくれるのか、また『乖離性ミリオンアーサー』などの大ヒットアプリを制作したスクウェア・エニックス第10BDがどのような驚きを発信していくのか、アイドルの卵がふ化し、青空へと羽ばたいていく姿を見届けていきたい。