マイナビは4月6日、「2018年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」の結果を発表した。調査は2月6日~3月3日、新卒採用実績のある国内企業8,000社に郵送、及び同社サイト「新卒採用サポネット」の会員、「マイナビ2018」を利用する企業担当者にメールマガジンを送付し、2,419社から有効回答を得た。

採用予定数

「採用予定数」

2018年卒の採用予定数は、全体平均で前年実績比17.8%の増加となった。全ての学生分類において「増やす」が「減らす」を上回り、特に「大学」は文系・理系ともに4分の1以上(文系25.1%、理系30.2%)の企業が前年より「増やす」と回答。経年で見ると、「大学(文系)」は2013年卒以来6年連続、「大学(理系)」は2012年卒以来7年連続で「増やす」が「減らす」を上回ったものの、「増やす」と回答した企業の割合自体は前年(文系26.0%、理系31.4%)を下回った。

また、業種別の前年実績数との比較では、「商社」(前年比35.6%増)、「建設」(同29.5%増)、「製造」(同19.8%増)が大幅な増加を目指している一方、「金融」(同3.1%増)、「マスコミ」(同7.5%増)は増加割合が一桁台となり、業種で差が出る結果となった。

採用環境の見通し

「採用環境の見通し」

採用環境の見通しについては、過半数の企業が文系・理系ともに前年より採用環境が「厳しくなる(「非常に」を含む)」(文系53.9%、理系63.2%)と回答した。理由として、「母集団(エントリー数)の不足」を挙げた企業が74.5%(前年比7.3pt増)と最も多く、以降「内定辞退の増加」が51.5%(同8.0pt減)、「セミナー動員数の不足」が40.4%(同6.7pt増)と続いた。

「内定辞退の増加」が前年に比べて減少していることからも、スケジュール短期化の影響により、今年は母集団の確保や選考への誘導など、採用活動の初期フェーズに特に危機感を持っている企業が多いことが分かった。

採用スケジュール

「採用スケジュール」

採用スケジュールについては、「エントリーシート結果通知の開始」や「適性検査・筆記試験の開始」のピークが、前年の「4月」から「3月」へ前倒しとなった。

「面接の開始時期」については、前年同様「4月」が開始のピークである一方、「6月上旬」が若干減少しており、その影響から「3月」が前年を上回った。

「内々定出し開始」についても、ピークは前年同様「6月」であるが、「2月」から「5月」にかけて前年を上回り、面接の開始及び内々定出しの両方に、それぞれ緩やかな前倒しの傾向が見られる結果となった。

採用手法とアルバイトの社員登用

「採用手法」

企業が「実践している・特に注力している採用手法」を聞いたところ、前年同様に「学内セミナー」(49.4%)や「適正検査」(48.5%)が上位に。また、「体験型インターンシップの受け入れ」(前年比+3.7pt増)、「学校訪問」(同+3.2pt増)と、その他の採用手法よりも高い伸び幅を見せた。

「学生アルバイトの社員登用」

また、今回の調査から新たに選択肢に追加した「学生アルバイトの社員登用」については、全体の実施割合は5%程度であったが、「小売」では22.3%、「サービス・インフラ」では15.5%が実践していると回答した。