2017年4月1日に社名とブランド名を統一したSUBARU。その新生スバルが「主力SUV」と位置づける新型「SUBARU XV」が発表となった。吉永社長が「しびれるくらい良いクルマ」と表現した新型XVは、競争が激化する国内SUV市場でも独自路線をゆく存在となりそうだ。
しびれる良さの中身は
新しいXVのコンセプトは「Fun Adventure」。都会的で洗練されたデザインとスバルらしいSUVとしての走破性、そして世界トップクラスの安全性能を兼ね備えたクロスオーバーSUVだとXVを紹介した吉永社長は、「毎日をアクティブに楽しむ皆様のパートナーとして、しびれるくらい良いクルマ」と仕上がりに自信を示した。発売は2017年5月24日だ。
デザインは上半身がスポーティーな雰囲気である一方、下半身はSUVらしくがっしりした感じで、確かに街中でも郊外でも映えそうな印象を受けた。このデザインをスバルは、街で映えつつ、自然の中でも似合う「スポカジスタイル」と表現している。
走行性能の面では、スバルの新しいプラットフォームである「SUBARU GLOBAL PLATFORM」を採用し、操舵応答性と操縦安定性を高めた。発表会でも強調されていた安全性能について見ると、運転支援システム「アイサイト(Ver.3)」と歩行者保護エアバッグが全車標準装備となっている。「安心と愉しさ」を重視するスバルらしいクルマに仕上がっているようだ。
XVのパワートレインの構成を見ると、2.0リッターのみだった先代と異なるのは1.6リッターのエンジンが用意されたことだ。スバルの専務執行役員で国内営業本部長を務める細谷和男氏は、1.6リッターの車種をラインアップした狙いを「ユーザー層を少し広げたい」からだと語った。スバルでは、XVのユーザーにはなりたいが、2.0リッターまでは不要と考える購入検討者が存在すると分析。排気量を抑え、価格も下げたエントリーモデルを用意することで、新しい顧客層の開拓を図る考えだ。
XVが乗り出すのは、競争が激化するSUV市場だ。SUV市場の現状とXVの強みについて、吉永社長はどのように考えているのだろうか。