この連載では、ガジェット愛にあふれたライター・ジャイアン鈴木氏が足の向くまま気の向くままに、琴線に触れたガジェットをレビューしていきます。今回は最終回です。

昔はケータイ電話やスマホを購入すると中途半端な容量のmicroSDカードをもらえることがよくありましたね。しょっちゅう端末を買い替えていた方たちは、今となっては使い道のないmicroSDカードを引き出しに仕舞い込んでいることも多いのでは? そんな方たちにオススメのアイテムが上海問屋から販売されている「10枚のmicroSDカードをSATAドライブにできる変換アダプター」。某社さん以上に直球なネーミングセンスに脱帽です。

「10枚のmicroSDカードをSATAドライブにできる変換アダプター」直販価格3,999円(税込)。microSDカードはもちろん別売りです

表面。microSDカードスロットが10個並んでいる外観は壮観です

裏面。今回は使用しなかったですが、トレイに固定するためのネジ穴が4ヵ所設けられています

microSDカードの金属カバーは下にスライドすると開きます。固定はその逆の手順です

コントローラーチップ(SerialATA SSD Controller)には「SAGE MICROELECTRONIQUE S681BG」が使用されています

microSDカードをまとめて1ドライブに

「サンディスク ウルトラ プレミアムエディションMICROSDXC UHS-I カード」の実売価格は35,000円前後。高城剛さんは1枚50ドルを切ったときに10枚まとめ買いしたそうです

本製品はその名の通り、最大10枚のmicroSDカードを装着して、SerialATA接続のストレージとして利用するための変換アダプタです。

1枚1枚は容量が少なくて使い道がないmicroSDカードを、この変換アダプタによりひとつのドライブとしてOSに認識させられます。たとえば200GBの「サンディスク ウルトラ プレミアムエディションMICROSDXC UHS-I カード」を10枚用意すれば、なんと2000GBもの大容量を獲得可能なのです! (ちなみにメーカーでは32GBまで動作確認済み、それ以上の容量は自己責任で……)

本製品にはいくつか制限事項があります。まず、装着するmicroSDカードは容量を揃える必要があります。厳密にいえば異なる容量のmicroSDカードを混在させられますが、装着したなかで最も低容量のmicroSDカードを基準に容量が確保されます。たとえば、200GB×9枚、2GB×1枚を装着した場合でも、20GBのドライブとして認識されるわけです。

また、装着できるmicroSDカードの枚数とスロットが決められています。装着可能な枚数は1、2、4、5、8、10枚のいずれかに限られて、それぞれ下記の決まりに従ってスロットに装着しなければなりません。

●microSDカード装着のルール
* 1枚の場合→1番のスロットへ
* 2枚の場合→1枚は1番へ、もう1枚は2番以外のスロットへ
* 4枚の場合→1番、3番、5番、7番のスロットへ
* 5枚の場合→1番、3番、5番、7番、9番のスロットへ
* 8枚→1~8番のスロットへ

ドライバのインストールは不要

基盤むき出しなのでラフに扱えない本製品ですが、使い方自体はシンプル。microSDカードをスロットに装着して、USB - SerialATA変換アダプタなどでPCに接続するだけです。特にデバイスドライバをインストールする必要はありません。

前述のルールに従って、microSDカードを装着します。金属カバーが華奢なので取り扱いには注意しましょう

USB - SerialATA変換アダプタでPCに接続します。基板に直接触れる際には、念のため金属に触って静電気を逃がしましょう

Windows 10の「スタート→ディスクの管理」で表示される「ディスクの初期化」で「OK」を選択。つぎに「未割り当て」で右クリックして「新しいシンプルボリューム」を選択します。以降はウィザードに従えば、本製品に装着したmicroSDカードをひとつのドライブとして利用可能になります。くれぐれも使用中のシステムドライブ、データドライブをフォーマットしないようにご注意ください