JR東日本は4日、大規模地震への備えとして進めている耐震補強対策について、3月末の時点で計画通り8割が完了したと発表した。今後は引き続き、残り2割の工事を進めるとともに、首都直下地震や活断層を起因とする地震に備えるべく、さらなる耐震補強対策に取り組む考えだという。
同社が進める耐震補強工事は、高架橋柱・橋脚・盛土・駅舎・駅天井などが対象。東日本大震災を受けて2012年度に着手し、計画していた対策数の83%が先月末までに完了したと説明している。このうち、首都圏の在来線一部線区を対象とした盛土耐震補強は、計画していた約94.2kmのうち約2.1kmを残すのみに。新幹線の高架橋柱も、8,000本あまりの計画数のうちわずかに10本を残すのみで、今年6月末には完了の見込みだ。橋脚についても、新幹線で計画数の9割近く、在来線でも計画数の7割が完了している。
今後は新たな地震対策として、山岳トンネルの路盤や高さ6m未満の盛土、ホームとホーム上屋などへの耐震補強工事についても検討を進める。