中部国際空港 セントレアは3月31日、LCC向け新ターミナルビル整備計画に関して、施設の規模や配置などの概要を発表。現在のターミナルビルや新施設「FLIGHT OF DREAMS」へもアクセスしやすいレイアウトにし、LCCのビジネスモデルに沿ったスポット配置、また、将来的に拡張することも視野に入れた整備を構想している。
2016年3月にLCC向け新ターミナルビル整備計画を発表し、利便性と機能性の追求、拡張性の確保、空港島南側に新たなにぎわいを創出する施設配置をコンセプトに計画。2019年度上期から供用開始を予定している。年間旅客取扱数は450万人(国際線300万人、国内線150万人)を想定し、2階建て2棟構成(チェックイン棟、コンコース棟)で、延床面積は約4万平方メートル、合計10スポットを設置する見通しとなっている。
新ターミナルビルは周辺施設との交通面における利便性にも配慮し、2018年に完成予定の新施設「FLIGHT OF DREAMS」へは徒歩1分(距離50m)、現在のターミナルビルへは徒歩4分(距離300m)、2019年秋までに完成予定の「愛知県国際展示場」へは徒歩5分(距離400m)でアクセスできる。そのほか、立体駐車場へは徒歩2分(距離150m)、バス乗降場をターミナルビル前面に確保、アクセスプラザ(鉄道・高速船)へは歩く歩道を利用して徒歩7分(距離550m)となる。
ターミナル内では、チェックインから搭乗ゲートまで階層移動のない、分かりやすい動線を構想。チェックイン棟で手早くチェックインすることで、手荷物を持ち運ぶ煩雑さを解消する。その後、コンコース棟でゆっくりショッピングができるような環境を整える。そのほか、固定橋による車両動線の確保、また、エプロンルーフによる徒歩搭乗など、シンプルで機能的な搭乗方式を採用する。
エプロン整備に関しては、航空機の自走出発や、国際線・国内線の容易な切り替えなど、LCCのビジネスモデルに沿ったスポット配置を展開する。加えて、大型機にも対応したマルチスポットや、将来エプロン用地の確保、コンコース棟延伸による固定スポットの増設など、将来構想として拡張も視野に入れている。
新ターミナルビルは2017年度内に着工し、2019年度上期中に供用開始を予定。なお、エプロン関連工事開始に伴い、2017年GW明けより臨時駐車場の一部が工事区域となり、利用できなくなる。