デルタ航空(本拠: アトランタ)と大韓航空は3月29日、太平洋横断路線の成長と顧客利益の拡大を実現するため、共同事業を実施することに合意した。両社の長年の提携関係をさらに強化し、太平洋横断路線網を拡張することにより、米国=アジア間の市場競争を促進させる。

デルタ航空と大韓航空の提携関係がさらに深まる

両社は共同事業(ジョイントベンチャー)を実施するための覚書に調印。両社は対象となる便の売り上げとコストを共有し、シームレスな乗り継ぎを実現するため、フライトスケジュールを調整する。結果、両社合わせてアメリカ大陸290都市以上、アジア80都市以上を網羅する路線網を展開する。また、マイレージプログラムの特典を拡大し、デルタ航空の「スカイマイル」と大韓航空の「スカイパス」でのマイルの相互獲得と利用を可能にする。

大韓航空の会長兼CEO、趙亮鎬氏は、「共同事業が実現すれば、乗り継ぎ便のスケジュールが便利になり、マイルを獲得する機会も増えるので、お客さまに多くのメリットを提供することができます。今回の合意により、大韓航空は、北東アジアの主要な国際ハブ空港である仁川国際空港の地位を強化し、韓国の航空業界の成長を支えることになります」とコメントしている。

今後両社は、共同事業に関する最終合意に調印後、コードシェア便の拡大、マイレージプログラムや太平洋路線市場での連携強化、乗り継ぎや手荷物の輸送をシームレスに行うための主要ハブ空港での施設の共有など、あらゆる面で協業を開始する。

デルタ航空は6月3日に、ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港(ATL)と韓国ソウルの仁川国際空港(ICN)を結ぶ新路線の運航を開始する。新路線は、大韓航空が運航しているアトランタ=仁川便を補完し、米国客により多くのアジア各都市へのアクセスを提供する。一方大韓航空は、韓国と米国を結ぶ路線拡大を継続し、2017年夏にソウル=ロサンゼルス線で3便目の運航を開始するほか、ソウル=サンフランシスコ線で2便目の運航開始を予定している。