JR東日本は28日、中央快速線・青梅線で2020年度に開始予定だったグリーン車サービスの開始時期を数年程度延期すると発表した。青梅線青梅駅ではホーム新設工事と合わせ、グリーン車サービス導入にともなう工事も進められていたが、工事の一部見直しにともない、新設ホームの完成時期も数年程度延期されることになった。
同社が中央快速線・青梅線へのグリーン車サービス導入を発表したのは2015年2月。着席サービスへのニーズが高いことから、オレンジ帯のE233系10両編成で運行される中央快速線東京~高尾・大月間の全列車と、中央快速線から青梅線(立川~青梅間)へ直通運転を行う全列車を対象に、新たに2階建てグリーン車を2両連結し、2020年度のサービス開始をめざすとしていた。グリーン車導入で12両編成化される区間の全44駅と車両基地で、運行に必要な駅改良工事や線路改良・信号改良工事などを予定しているとのことだった。
これに先立ち、青梅駅では2014年9月からホーム新設工事に着手していた。既設ホームの北側に島式ホームを新設し、島式ホーム2面3線として立川方面発着列車と奥多摩方面発着列車の乗換えの利便性を高めるもので、当初は2017年春に完成予定だった。しかし中央快速線・青梅線のグリーン車サービス導入が計画されたことで、ホーム新設工事と合わせてグリーン車導入工事も行われることになり、「これら2つの工事を円滑かつ総合的に行うため」との理由で、青梅駅新設ホームの完成予定時期が2019年秋に延期された。
JR東日本は今回の発表で、中央快速線・青梅線へのグリーン車サービス開始時期の延期に関して「バリアフリー等の他施策との工程調整および、関係箇所との協議調整に想定以上の時間を要することが判明したため、当初の工事計画から一部見直しとなることが分かりました」と説明している。サービス開始が数年程度延期されることになり、詳細な時期については「設計完了後に別途お知らせいたします」とのこと。
これにともない、青梅駅新設ホームの完成時期も数年程度延期されることになり、「完成時期については、決定し次第お知らせいたします」とJR東日本八王子支社が発表している。当初は今春にも完成予定だった青梅駅新設ホームは、グリーン車サービス導入の影響で2度にわたって完成時期が延期される事態となった。