説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『OSアップデートの容量が毎回大きく異なるのはなぜ?』という質問に答えます。
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iOSのシステムアップデート(ソフトウェアアップデート)は、「メジャーアップデート」と「その他のアップデート」に大別できます。後者はメジャーに対してマイナーに位置付けられるアップデートですが、内容によって「(特に断りのない)通常のアップデート」と「セキュリティアップデート」に分類されます。
客観的な分類基準は、バージョン番号(ピリオドで区切られた数字の並び)で示されます。iOSの場合、メジャーアップデートは「iOS 9」や「iOS 10」のようにiOS直後の数値が増えます。マイナーアップデートは「iOS 10.1」や「iOS 10.2」のように小数点以下一桁が、さらに小規模なアップデートは「iOS 10.2.1」や「iOS 10.2.2」のように小数点以下二桁が増えます。
一般的に、配布されるファイル一式(アップデータ)の容量が大きいのはメジャーアップデートです。新機能が追加されることも理由のひとつですが、各種アプリにくわえてシステムソフトウェアやライブラリ(汎用的/小規模なプログラムの集合体)など、OS全体が入れ替えられるために規模が大きくなるのです。最近のiOSでいえば、1ギガバイトを超えるほどの容量です。
一方、その他のアップデートは"必要な機能を追加する/入れ替える"ことが目的ですから、メジャーアップデートほど大規模にはなりません。とはいえ、新機能に関連するアプリやライブラリの追加、不具合が確認されたアプリやライブラリの修正が重なると、数百メガバイトに達することもあります。
さらに小規模なアップデートともなると、新機能の追加はなく、問題が確認されたファイルの入れ替えなど不具合対応/セキュリティ対応が目的ですから、数十メガバイトで足りてしまうことがあります。もっとも、アップデートの重要度は容量の大小に比例しないため、容量でアップデートの要不要を判断しないようにしましょう。