国民の祝日を利用した連休のイベントや旅行を楽しみにしている社会人は多い

2017年は「国民の祝日に伴う休日が例年よりも少ない年」であることをご存じだろうか。その理由は、祝日と土曜日が重複する日が非常に多いため。具体的には建国記念日(2月11日)、昭和の日(4月29日)、秋分の日(9月23日)、天皇誕生日(12月23日)の4日間が該当する。

1日や2日ならまだしも4日となると、連休を利用した旅行などで心身をリフレッシュしたり、連休中に体を休めたりする社会人にとっては、かなりの"痛手"だろう。

ところで、「国民の祝日に関する法律」が定めるところによると、日本には年間で16日の国民の祝日が存在する。私たち日本人はこの恩恵を当たり前のように享受しているわけだが、この祝日の数は他国と比較して多いのだろうか、少ないのだろうか。もしかしたら、正規の日数より4日少ない2017年の「12」ですら、他の国からすれば「多すぎ」なのかもしれない。

そこでこのほど、日本在住の外国人20人に「母国における国民の祝日」について聞いてみたので、気になった回答を紹介しよう。

Q.国民の祝日が10日以上もある日本をどう思うか、母国と比較して教えてください

日本の祝日は多い

・「イタリアでは単独の祝日はもっと少ないですが、冬休みや夏休みはイタリアの方がずっと長いです(特に学生の場合)」(イタリア/30代前半/男性)
・「日本の祝日数は多いです。母国では祝日が12日ありますが、みんなが多すぎるといっています。それに、祝日が日曜日に当たっても、月曜日が振り替え休日になることはありません」(ブラジル/40代前半/男性)
・「台湾は約12日の祝日があるが、日本ほど多くはない。日本人は働きすぎるから、祝日が多い方がいいと思います」(台湾/20代後半/男性)
・「韓国より多い。あとゴールデンウィークや年末年始など、大型連休は韓国ではほぼないので、よいと思う」(韓国/30代前半/女性)
・「日本の方が祝日が多くてうれしいです」(ドイツ/40代後半/女性)
・「日本はタイより祝日が多い」(タイ/30代前半/女性)
・「多い。母国ではそんなに祝日が多くない」(ベトナム/30代前半/女性)
・「母国よりは多いと思います」(インド/30代後半/女性)

日本の祝日は少ない

・「少ないと思う」(フランス/30代前半/女性)
・「少ないと思います」(モンゴル/40代前半/女性)

母国と同程度ではないか

・「祝日が多ければ多いほど、よいと思います。母国では、祝日の数は大体日本と同じですが、宗教的な祝日が多いです」(ギリシャ/30代後半/男性)
・「普通だと思います。母国とあまり変わらないと思います」(ウクライナ/30代前半/男性)
・「母国でも同じぐらいの祝日があり、特に変わっているとは思わない」(インドネシア/30代前半/男性)
・「確かに3連休が年によって多いケースがある。母国でも休みは同じくらい多いです」(キルギス/30代前半/女性)
・「日本もポーランドも国民の祝日が多い国です。ちょっと多すぎると思います」(ポーランド/40代前半/女性)
・「日本の国民の祝日は自国とあまり変わらないので適切と思いますが、自国は土曜日に働く会社も多いので、週末の休日は1日だけになる場合が多いです」(モロッコ/30代前半/男性)

その他

・「国民の祝日の多くは週末か週初めにくるので、連休にできることがすばらしい。日本経済のためにもいいと思います。母国にも12日以上あります」(エジプト/30代前半/男性)
・「いいと思います。うちもあります。でもうちは集中した休みが多いですね」(トルコ/30代後半/男性)

■総評

20カ国中、8カ国の人が「日本の祝日は多い」と回答する一方、「祝日が少ない」とする人は2人にとどまるという結果になった。今回、祝日が少ない国出身の人が偶然多く集まってしまった可能性もあるが、日本の祝日日数は世界的に見れば「平均よりも多い」のかもしれない。

ちなみに気の早い話ではあるが、2018年のカレンダーを見てみると、国民の祝日が土曜日と重複するのは5月5日(こどもの日)、8月11日(山の日)、11月3日(文化の日)の3日間と、2017年と1日しか違いがない。2018年もやや残念な年になりそうだ。

※写真と本文は関係ありません

調査時期: 2017年1月23日~2017年2月28日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20名
調査方法: インターネット応募式アンケート