国連はこのほど、2017年版の「世界幸福度報告書: WORLD HAPPINESS REPORT」を公表した。最新版ランキングによる「世界で最も幸福な国」はノルウェーで、日本は51位だった。
ランキングは「幸福を支える要因」となる「福祉」「自由さ」「健康」「収入」「寛容さ」などを元に作成されており、同報告書は「上位4カ国はすべての要因において非常に高い評価を得ている」としている。
今回の報告書ではノルウェーを筆頭に、デンマーク、アイスランド、スイス、フィンランドが上位5傑に入っている。さらにオランダ(6位)、カナダ(7位)、ニュージーランド(8位)と続き、オーストラリアとスウェーデンが同ポイントで並んでいた。
11位以下の主要国を見ると、アメリカが14位、ドイツが16位、イギリスが19位、フランスが31位となっている。近年経済成長が著しい中国は79位で、155カ国中の最下位は中央アフリカ。
ノルウェー(獲得ポイントは7・537)は前回4位から一気にジャンプアップして首位を獲得した。ノルウェーは近年、「幸福の国」という地位を確立しつつあるが、その理由は石油資源に恵まれているからだけではないと報告書は指摘。オイルをゆっくりと生産しつつ、現在のためではなく未来のために収益を投資している「未来志向」である点が評価されている。そして、こういった姿勢を貫けるには、高いレベルでの相互信頼、寛容さ、良好な統治が必要としている。
また、上位10カ国も「国と国の間における幸福感の違い」を説明するために使用される重要な変数である「収入」「健康寿命」「寛容さ」「自由さ」「信頼」において高い価値を持っているという。
ちなみに日本の獲得ポイント(5・920)の内訳を見てみると、 「国民1人あたりGDP」と「ソーシャルサポート」の2つが、ポイント全体における割合が高くなっている。一方で「人生の選択における自由さ」や「寛容さ」が低くなっている。
なお、報告書の詳細や各国のランキングは「WORLD HAPPINESS REPORT 2017」で確認できる。
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