Thermaltake日本担当の江崎英樹氏

アスクはThermaltake新製品発表会「Thermaltake Product Circuit」を開催し、4月以降に発売する製品を紹介した。CES2017で発表された製品を日本でもお披露目ということで、電源ユニット以外はMOD PC向けの製品が多く集められた。また、会場にはMOMA GARAGEの門馬ファビオ氏によるMOD PCも新製品をふんだんに使った作例も展示されていた。

今回の目玉となるのはフランスのModder、Mathieu Heredia氏が創立した「Watermod」とのコラボケース「The Tower 900」だ。水冷を前提とした巨大ケースは、2基の水冷ポンプを装着できるほか、組み付けを容易にするためにバックプレートも取り外し可能となっている。

今回のケースの目玉が「The Tower 900」観賞用と言っては失礼かもしれないが、ともかくデカく、派手。白モデルも用意される

MOMA GARAGEの門馬ファビオ氏が手がけた作例。正面も派手ならサイドもRiing Plus 12 RGB Fanを使用して、ともかく目立つ

3面に強化ガラスを採用し、鑑賞性も抜群だ。うまく組めばド派手なPCが出来上がるのは間違いなく、門馬氏の作例は蛍光の水冷液をブラックライトで照らされていた。一方で水冷ポンプも入り、水枕も裏面に配置可能ということで重量はかなりのもの。自重が約25kgあるため組み上げても運ぶのはかなり大変だ。

サイド部。マザーボードはバックパネルが上に来るようになっており、写真右側のバックパネルの裏にラジエーターが入っている。横と奥行きはほぼ同じ長さだ

MOMA GARAGEの門馬ファビオ氏。トップカバーのすぐ下にバックパネルがあるという説明中

しかし、欧米市場だけではなく、巨大ケースが売りにくいアジア圏でもかなりの評判になっているとのこと。4月に発売予定で想定売価は税別37,800円。

「Watermod」の意見が取り入れられており、組み立てしやすい用に多くの部分が外せるようになっている

また、門馬氏の作例でふんだんに使われていたのが、新作のLED FAN「Riing Plus 12 RGB Fan」だ。前作は2個のLEDだったのに対し、個別制御可能な12個のLEDを搭載。これに専用ソフトで発光パターンと回転数が制御できるという。新しくなったコントローラー1台で最大5個のファンを制御可能で、最大12のコントローラーを数珠繋ぎにして制御できる。まず3個パックを発売し、想定売価は10,980円の予定となっている。

作例で豊富に利用されていたのがRiing Plus 12 RGB Fan。ファン一つに12のLEDがあり、個別にフルカラーで制御可能だ

Riing Plus RGBと以前のRiing RGBとの比較。個別にフルカラー制御できるようになりLEDは6倍、モードは4倍に増えた

専用のコントロールソフトRiing RGB Software

実際のファンを使ってのデモも行われていた

コントロールソフトの画面。日本語に対応している

Core P5 TG Edition。三面強化ガラスとなった。既存のCore P5からのアップグレードキットも予定されているという

Core P1 TG、Mini-ITX用ケースで小型だが、ライザーケーブルを介してフルサイズのグラフィックカードが取り付け可能(4月発売予定で想定売価税別9,980円)

View 28(4月発売予定で想定売価8,980円)

View 31 TG。両面サイドパネルが強化ガラス(4月発売予定で想定売価9,980円)

View 31 TGを使った門馬ファビオ氏の作例。ライザーケーブルを介してグラフィックカードが縦に入っているところに注目

作例の反対側。ケーブル収納スペースに30mmの幅があるのでまとめやすいとコメントしていた

Versa N27 Black(Whiteモデルもあり)(5月発売予定で想定売価5,980円)

TTP Riser Cable 300/600/1000mm(4月発売予定で想定売価300mm7980/600mm-9980/100mm-13000)

W4 RGB Water Block。LEDコントローラーを内蔵した水冷クーラー(5月上旬発売予定で想定売価8980円)

Water 3.0 140 Red。薄型ウォーターブロック(4月発売予定で想定売価12,980円)

Water 3.0 280 RGB。薄型ウォーターブロック。256色のLEDファンが付いている(4月発売予定で想定売価16,800円)

Toughpower Grand RGB Gold。10年保証の80PLUS GOLD電源

ライティング機能が簡素になったが電源の質は高そうだ。価格はライバル製品よりもお求めやすい価格を目指すとの事。4月下旬発売予定

チェリー軸キーボード、指紋認証機能付マウスとゲーミングチェアも

また、ゲーマー向けブランド「TteSPORTS」からは、メカニカルキーボード「MEKA PRO」と指紋認証機能付きマウス「BLACK FP」、ゲーミングチェア GT FIT/COMFORTとX FIT/COMFORTを発売する。

MEKA PROはCherry製キースイッチを採用しており、青/赤/茶/スピード軸の4モデルが投入される。バックライトは赤一色で発光パターンはキー操作で変更することが可能。価格はまだ確定ではないが9800~11800円を予定で8月の発売を予定している。

MEKA PRO。全キーにLEDが埋め込まれているが、発色は赤だけ。価格は1万前後で検討中

展示機は「青軸」だったが、赤、茶、スピード軸モデルも用意される

BLACK FPは左前方に指紋センサーが装着されたレーザーマウスで、Windowsやアプリのログイン/ログアウト管理が容易に行える。想定売価は5,800円でこちらも8月の発売を予定する。

BLACK FP。7ボタンのレーザーマウスだが指紋認証機能が入っている

指紋センサーは左奥に配置されている。説明はなかったが重量調整も可能

ゲーミングチェアは黒レザーのXと赤/青/緑を配置したGTが、小さめのFITと大き目のCOMFORTの計8SKUで展開される。PVCレザーを採用し、PUレザーのような経年劣化が少ないうえに、圧縮されたクッションでヘタりも抑えられるという。また、アルミ製ベースの使用に加え、Class4のガスリフトとZサポートマルチファンクションも搭載する。

ゲーミングチェアはGTシリーズとXシリーズに分かれ、さらに幅の違いでFITとCOMFORTに分かれる

GT COMFORTの赤モデル

X COMFORT

GTシリーズは赤、青、緑の3色モデルで展開。ゲーミングチェア全体では8製品となる

アームレストは4方向(高さ、奥行き、幅と回転)に調整可能

調整できることをデモする江崎氏

Zサポートマルチファンクションによって160度にリクライニングしても転倒しにくい

経年劣化に強いPVCレザーとヘタりにくいスポンジを採用し、長期間の利用に耐えるという

キャスターは大型のPUホイール。ベースはアルミと強度と耐久性に配慮

FITとCOMFORTの大きさ比較。背中の当たる幅と奥行きが5cm違うのが大きなところ

Zサポートマルチファンクションは、座面とベース部をV字型の金具を使うことによって、深いリクライニングでも安定する機構で、実際に座ってみたところ確かに安定していた。4月に発売予定で、想定売価は、GT FITが37,800円、GT COMFORTが39,800円。X FITが42,800円、X COMFORTが44,800円となっている。GTとXはカラーリングだけでなく、Xのレザー表面の加工の差で高くなっている。

椅子とガスクッションの間にV字の金具が入っており、リクライニングに効果があるという

FITとCOMFORTの大きさ比較。背中の当たる幅と奥行きが5cm違うのが大きなところ

GTとXを並べてみた。GTの方が5,000円安いのだが、この違いはPVCレザーの差だそうだ

GTのレザーアップ。いわゆる梨地のいわゆる合皮となっている

背面はTteSPORTSのマークが刺しゅうされている

Xのレザーアップ。梨地とカーボン風パターンの組み合わせとなっている

実際に座ってみたところ、かなりしっかりとしたすわり心地でホールド性も高い。堅いかしっかりしているかは気分の問題だが、個人的にはセダンとスポーツカーのシートの差のような感じで、ゲーミングチェアとしては悪くないと感じた。大手量販店では展示も行われる予定という説明だったので、購入前にすわり心地を確認するとよいだろう。