東芝は、2月14日発表予定の2017年3月期第3四半期決算の公表を1カ月延長。その日となるきょう、同社は報告書提出の再延長を申請したと発表した。
延長のきっかけは、発表に向けて手続きを進めていた1月、同社のグループ会社であるウェスチングハウス社による旧CB&I ストーン&ウェブスター社の買収に伴った取得価格の配分手続きの過程で、内部統制の不備があったことを示唆する内部通報だった。これを受けて、事実関係を調査したところ、四半期連結財務諸表に影響が及ぶ可能性があるとの判断に至った。ただ、具体的な修正事項を認識していないため、決算を完了させるには、さらなる調査が必要との結論に至った。このように2月14日、東芝は説明していた。
延長期限のきょう、同社は再度報告書提出の延長申請をしたと発表した。
同社は、旧CB&I ストーン&ウェブスター社の買収に伴った取得価格の配分手続きの過程を中心に、一部経営者による不適切なプレッシャーの有無、プレッシャーがにあった場合の会計への影響の有無などについて調査。結果、一部経営者による不適切なプレッシャーなどが存在していたことを認定した。さらに調査の中で得られた情報を踏まえると、2016年第3四半期以外の期についても調査する必要があると判断したという。
申請が承認された場合の提出期限は4月11日。調査などに4週間程度の時間が必要であるためとしている。東芝はきょう午後4時から綱川社長同席のもとで会見を開き、再延長の理由などについて説明する予定だ。