「持病や病歴があっても入れる保険がある」という話を聞いたことはないでしょうか。病気がちの人にとっては気になる話でしょうが、これは本当です。しかし、すぐに飛びついて加入して、後で大変なことになっては困ります。申し込みをする前に、まずは保障条件や内容などをしっかり把握しておきましょう。
引受基準緩和型保険と無選択型保険の違い
大きな病歴や持病があると、保険に加入できない可能性があります。仮に加入できても一定期間は保険金が削減されたり、特定の病気や部位に対して保障されなかったり、保険料が割り増しされたりといった特別条件が付く可能性があるのが一般的です。
それに対し、「病気がちの人でも入りやすい」というのは「引受基準緩和型」といわれる保険です。保険会社によっては「限定告知型保険」あるいは「選択緩和型」とも呼ばれ、4~5項目に限定された告知内容に一つも該当しなければ、原則として加入できるというものです。
この「引受基準緩和型保険」と混同しやすいのが「無選択型保険」。無選択型保険はそもそも加入申込時の告知が不要というもので、既往歴がある人はもとより、現在病気という人でも加入できる、いわゆる「病気の人でも入れる」保険なのです。
このように、健康状態に関する引受規準で保険を区分すると3つのタイプに分けられます。加入の難易度は「通常の保険」>「引受基準緩和型保険」>「無選択型保険」という順位で、無選択型保険が最も入りやすいです。
では、病気がちの人は告知面での心配がない無選択型の保険に入ればいいかというと、そうではありません。実は引受基準以外にも、保障条件や保障期間などでそれぞれに違いがあるのです。
そもそも、生命保険や医療保険はいつ起こるかわからないリスクに対し、自分で準備しきれない保障を備えておくために入るものです。せっかく加入しても、「必要なとき」に「必要なだけ」が保障されないのでは意味がありません。そのためには、加入のしやすさだけではなく、加入した後の保障にも目を向けるのが大切なポイントです。