あいおいニッセイ同和損害保険は3月14日、テレマティクス技術で取得した運転挙動を毎月の保険料に反映する、日本国内初となる自動車保険「テレマティクス自動車保険」を開発したことを発表した。
テレマティクスとは、「テレコミュニケーション」と「インフォマティクス」を組み合わせた造語で、カーナビやGPSなどの車載機と移動体通信システムを利用して、様々な情報やサービスを提供する仕組み。同社では、テレマティクス技術を活用した日本国内初となる自動車保険「PAYD」を2004年に開発し、「毎月1km単位の走行距離」に基づき保険料を支払う「走った分だけ」の自動車保険として販売してきた。
今回開発したテレマティクス自動車保険は、2015年3月に買収した英国テレマティクス保険大手であるBIG社(Box Innovation Group Limited)のノウハウも活用。販売開始は2017年度下期以降を予定しているという。
テレマティクス自動車保険で新たに開発する「運転挙動割引」は、同社が定める運転挙動データが取得可能なクルマを保有するノンフリート(契約者が所有・使用する車の契約台数が9台以下の場合)の個人全てを対象としており、毎月の走行距離・運転挙動に応じて保険料割引が適用される商品としている。等級や新規・継続契約による制限は設けない予定。
また、これまでの自動車保険は、事故を起こした契約者向けのサービスを主眼としてきたが、事故のない契約者にも付加価値を提供していくことを目指す。テレマティクス自動車保険では運転挙動の保険料反映だけでなく、テレマティクス技術を活用した「安全運転診断サービス」を提供していくとのこと。日常の運転状況を定期的に情報提供し、ドライバーに安全運転を促しながら、結果的に交通事故を未然に防ぐことができる商品とするという。