「今日のお昼は絶対、唐揚げだ! 」。午前中からそんな気持ちで仕事中も気もそぞろ……なんて時ってあるよね? うん、絶対ある。そんなおなかを満足させてくれる、デッカイ唐揚げをランチで食べさせてくれるのが、東京都港区新橋にある「居酒屋タオ」だ。このお店、HPを見たらなぜかプロレスのマスクマンがいる!? いったいどういうことなのか、早速行ってみよう! ダーッ!!

1個70g~80gある唐揚げ。デカいっす。絶対おいしいやつだよ、これ

「Dining Bar TAO」「居酒屋タオ」どちらからでもどうぞ

新橋駅烏森口を出てから徒歩10分程度、環二通り(405号線)の広い道路沿いに歩いて行き「新橋4丁目」のすぐ近くの路地に入ると、すぐにウッドデッキ調の入り口に「Dining Bar TAO」の看板が。あれ? 随分おしゃれな店構え。なんかイメージ違くない?

「Dining Bar TAO」の入り口。どこから見てもおしゃれなカフェ風だ

念のため裏手の路地にまわってみると、今度はがっつり飲み屋さんモードな「居酒屋タオ」の看板が。あったあった、ランチメニューの「若鶏のから揚げ定食」(880円)。これやがな~! でも何で入り口が2つあるんだろう? しかもHPと違ってプロレス色ゼロなんだけど。

「こちらは「居酒屋タオ」の入り口。別々のお店だと思って入って来る人もいるらしい。そりゃそうだ。

「プロレスが好きなわけじゃなくて、お店のつくりが入り口によって違うのと、親子でやってるので2面性あるっていうのをテーマにHPを作ってもらったら、プロレスチックなイメージでああなったんですよ。マスクを被っているのは私と息子なんですけど(笑)」。

明るくそう答えてくれたマネージャーの西村美保さん。でもノリノリでマスクをかぶる親子って楽しそうだ! 2人を中心に8人ほどの従業員さんとやっているという店内に入ると、外からは想像できない広さで80席もある。

息子さんと共にお店を切り盛りしているマネージャー・西村美保さん。ちなみにお酒は飲めないそう

「だんだんデッカくなっちゃった(笑)」

お店自体は開店して25年くらい経っているとのことだが、おしゃれなお店にしたいという息子さんの希望で半分を改装して「Dining Bar TAO」にしたのだとか。一方の「居酒屋タオ」の入り口からも入店でき、中は一緒になっていてメニューも同じとのことだ。

「Dining Bar TAO」入り口から入るとこんな感じ。このオシャレ感とガッツリした唐揚げのギャップがスゴい

「居酒屋タオ」の入り口から入ると掘りごたつの席がある

お店のウリはズバリ、「唐揚げ」。最初からお店のウリにしようとしていたわけではなく、その唐揚げの大きさとおいしさからランチタイムに訪れるお客さんに徐々に浸透していき、しまいには常連のお客さんたちから、「唐揚げ屋さん」と呼ばれるまでに。

「最初は普通のサイズだったんですけど、だんだんデッカくなっちゃった(笑)」。

そんなテヘペロ感、唐揚げ好きとしては大歓迎です!! また、テレビで紹介されたこともあり、地方からわざわざ食べに訪れる人もいるという。やっぱり唐揚げって国民的人気なんだなあ~。でも、実はランチで一番注文が入るのは「日替わり定食」(880円)なんだそうだ。ただし、その理由を聞いて納得。

「脂身をとって、純粋においしいところだけを食べてもらえるように」カット。唐揚げ5個でもも肉1.5枚くらい使っているそうだ。デカい!

すったニンニクとショウガ、豆板醤とコチュジャンを加えた調味料を鶏肉にもみ込み馴染ませていく。食欲をそそる良い香りが漂ってきた

振り向けば"やつ"がいる!

「例えば、水曜日の日替わりは『牛ロースたたき丼』(880円)なんですけど、どんぶりに牛ロースのたたきを並べた上に唐揚げを2個、もうはみ出さんばかりに乗せてます。日替わり定食の全部に唐揚げがついていて、1個110円で唐揚げの追加もできますし、残った時には持ち帰りもできますよ」。

肉がデカいので揚げる時間は10分くらい、しっかりと。音だけでもおいしそう!

つまり、他のメニューを頼んでも唐揚げも食べたいっていう人が多いということ。定食には豚汁もついてくるので、「牛ロースたたき丼」を頼めば鶏、牛、豚のコンボになるんだからすごい。草食系なんて言ってらんないね。場所柄、サラリーマンの男性客が多いのかと思いきや、女性客も多く、5個唐揚げがついてる定食に更に5個唐揚げを追加した女性もいるというくらい、文字通りの肉食系女子にも人気なのだ。頑張れ男子!!

ランチタイムは次々と注文が入るため揚げっぱなし状態に

というわけで、早速「若鶏のから揚げ定食」を注文。この唐揚げ……で、でけえ! 箸を持つ手が震えるほどの重量感を感じつつ、いただきます! 薄めに付けられた衣がサクサクっとした食感で、柔らかいかみ心地の肉のジューシーさがすぐに口の中に広がってくる。これぞ唐揚げの醍醐味っていう感じ。

「若鶏のから揚げ定食」(880円)

味はニンニクとショウガ、醤油の濃い目の味付けにほんのちょっとコチュジャンのピリ辛感が感じられて、口に運ぶごとに食欲がススム! 脂身をカットしているとのことで、しつこさもなく次々と食べられるのもうれしい。

定食には唐揚げが5個。さらに追加することも可能

また、お米の炊き加減も唐揚げとベストマッチングな絶妙さ。さらに、西村さん曰く"お野菜の煮しめじゃないかっていうくらい"具がてんこ盛りの豚汁はやさしさ満載のお味で、身体のすみずみまであったまるおいしさ。唐揚げ~ご飯~豚汁~唐揚げの無限ループな幸せに包まれつつ、あっという間に完食。はあ~~~、大満足! ごちそうさまでした。

あふれる肉汁を誰か止めてくれ! っていうくらいのジューシーさ

「定食のご飯と豚汁は、あればおかわり自由です。豚汁を4、5回おかわりするお客さんもいますよ」。

実際に食べてみると相当ボリューミーなので、ご飯も豚汁もおかわりするまでもなくおなかいっぱいに。これを4、5回おかわりする胃袋の持ち主って一体……やっぱりプロレスラーが食べに来てるんじゃ!?

昼は夜に期待してのサービス営業

唐揚げ定食だけでも50食くらい出る上、80食~100食くらい出る「日替わり定食」にも全部唐揚げがついていて、その他にも唐揚げを追加する人もいるので、毎日とてつもない数の唐揚げを提供していることになる。このボリュームでこんな価格、大丈夫なんすか?

「正直、お昼は原価はけっこう大変ですね。でも、まずお昼を食べにきてくれて、夜の営業をしていることも知ってくれたらなって思います」。

1日8食限定、売り切れごめんの「オムライス」(唐揚げ付き1,030円、唐揚げなし930円)も人気。卵のお布団をかぶって寝ているクマちゃん仕様。ナニコレかわいい!! 予約も可能

新橋だけでなく汐留からやってくるお客さんもいるそうで、開店前から既に待っている人がちらほら。11:30の開店後は広い店内はあっという間に満席になっていた。その間、わずか15分。「お昼はめっちゃ唐揚げが食べたい! 」と頭に浮かんだら、急いで直行すべし。夜の居酒屋タイムでビールを飲みながら食べる唐揚げも、またおいしいはず。昼も夜も、ボリューム満点なのでおもいっきりおなかを空かせて足を運んでほしい。

●information
居酒屋タオ・Dining Bar TAO
住所: 港区新橋4-3-11第2ニシムラビル1F
営業時間: 11:30~14:00、17:00~22:30(金・祝前日は~23:00) 定休日: 日曜日、祝日(土曜日の場合は営業)、お盆・年末年始

※価格は税込