ウーマンウェルネス研究会はこのほど、新コンテンツ「花粉の季節にくしゃみで気づく! 尿漏れの予防と対策」を公開した。

春には、泌尿器科を訪れる患者が急増する

同サイトによると、春は花粉症による咳(せき)やくしゃみで、尿漏れ症状が出やすいシーズンであるとのこと。尿漏れの回数や量が増えるため、外出を控える人もいるという。そこで同じサイトでは、花粉の季節に尿漏れを軽減して、外出を楽しむための対策を紹介している。

花粉の季節に増える咳やくしゃみによる尿漏れ症状は「腹圧性尿失禁」と言われている。下腹部に力が入ると、腹圧で膀胱(ぼうこう)が押されて尿が出てしまう症状で、咳やくしゃみだけでなく、笑ったときや重いものを持ち上げたときなど、腹部に力が入ることによって起こりやすくなるとのこと。

腹圧性尿失禁は、出産や加齢などにより、骨盤の最も底にある筋肉の集まり「骨盤底筋群」の働きが衰えることが原因だという。「骨盤底筋群」は、排便・排尿のコントロールをする役割があるため、この筋肉が弱まると排尿のコントロール力も低下してしまう。その結果、咳やくしゃみなどで腹部に力が入るだけで、尿漏れが起きやすくなってしまうとのこと。

女性は妊娠・出産によって尿漏れが起きやすくなる

特に女性の場合、妊娠と出産により骨盤底筋群がダメージを受けることが多いという。妊娠中は骨盤底筋群に常に負荷がかかっている状態になり、出産によってさらに強いダメージが加わる。そのため骨盤底筋群、尿道のまわりの筋肉がゆるむため、妊娠末期や出産後に尿漏れが起きやすくなるとのこと。

尿漏れの頻度が1週間に1回以上あると、「尿漏れ」症状で困っていると考えられるという。尿漏れのレベルは「少量」「中等量」「多量」で、中等量以上になると、毎日尿漏れが起こり、量は尿漏れのたびに下着を取り換える(または服を着替える必要がある)レベルを指すとのこと。

さらに悪化すると、尿漏れの量が1日100ml以上になり、中には500mlに及ぶケースもあるという。歩くだけで尿漏れするほど悪化することもあるため、早めに花粉症の治療を行い、日々尿漏れ対策を行うことも大切とのこと。量や頻度が多い場合は、医師に相談するのがよいという。

同サイトでは、尿漏れに悪影響をもたらす生活習慣として、「トイレの行きすぎ」「腹圧をかけた排尿」「便秘」「ガードルの使用」「喫煙」などを挙げている。「冷たいものやかんきつ系の酸っぱい飲み物、ビタミンCの大量摂取」も、膀胱を刺激しやすく、排尿バランスが崩れるため、尿漏れが起きることがあるとのこと。

日常でできる尿漏れ対策として、トレーニング方法も紹介している。骨盤底筋群に力を入れ、3秒その状態を保ち、パッとゆるめることを繰り返すことを5回繰り返す。これを1回2~3セット、1日3~5回行うとよいとのこと。

また、咳やくしゃみが出そうになったら、骨盤底筋を中心とした下半身に力を入れることも有効だという。下腹部だけではく、熱を放出するポイントになる首、手首、足首も温めることも大切とのこと。

詳細は、ウーマンウェルネス研究会のウェブサイトで公開している。