収納本を読んでアレコレ試しても、なんだか上手くいかない!?片付けているのに散らかる、しまうと使いたいときに見つからないという人必見。片付く極意はたったの3つ。今すぐ始めましょう。

ルール1:1動作で出し入れ

モノを使おうと思ったときに、扉を開けて箱を出してからフタを開けて取り出す。そんな動作をいくつも重ねるようなやり方は、面倒なので長続きしません。見えないように隠したほうが部屋はサッパリとするのですが、やがて出しっぱなしになるのがオチ。実用性と持続性を考えると、オープン棚に置くだけにしたり、パイプに引っ掛けたりする簡単なやり方を取り入れると上手くいきます。

たとえば、繰り返し使う頻度の高いモノほど、出し入れに要する動作の数を減らすのが正解。帰宅したときの鍵、カバン、上着、買い物袋など、なんとなくそのへんに置いたままになりがちなモノも、フックに引っ掛ける、トレイの上に置く、カゴに入れるといった1動作ですむ方法を取り入れて、散らかりを予防しましょう。

ルール2:3歩以内に指定席

あらゆる持ち物は使うために収納します。使いたいときに出して、使い終わったら元の場所に戻す。そうすれば部屋が散らからないのです。使う戻すという流れが一番スムーズにできるのは、使う場所の近くにモノの指定席をつくること。なかでも、よく使うというモノは、3歩以内で行ける最短距離の位置にあるのがベストです。

そのため、棚や引き出しなどの家具に収納するものだと決めつけず、トレイやカゴのような簡易な道具を使って、棚やカウンターの上に指定席を設けておくのも一案。あるいは、キャスターのついたワゴンや棚を利用するのもいい手です。家具自体を自分の居場所に引き寄せて使って、必要のない時には邪魔にならない所へ移動。持ち手のついたトートバッグのようなカゴを使って、持ち運ぶというやり方もあります。

ルール3:ひと目ですぐ分かる

せっかく持っているのに、見えない所にしまっていたら、それは持っていないのと同じです。戸棚の奥にしまい込む、モノの陰に隠れている、下敷きになっているなど、いつの間にか見えない所に隠れてしまったモノはありませんか?

何がどこにどれくらいあるのかが、見てすぐ分かるようになっていれば、探し物がなくなり、使いたいときにすぐに取り出せます。たとえば、書類は寝かさずにボックスに立てる、たたんだ衣類やタオルは引き出しかカゴの中に立て入れにする、冷蔵庫の棚にはスリムなロングケースで食品を並べるなど、持ち物が死角に隠れてしまわないように収納。それだけで無駄買いの予防になるから節約効果も期待できますよ。

すはらひろこ
整理収納アドバイザー認定講師・一級建築士・インテリアコーディネーター。インテリアのプロならではの収納術が、オシャレでやる気がわくと好評。片付け講座を定期開催するほかテレビ・雑誌でも活躍。著書「無印良品でつくる心地よいキッチン」(エクスナレッジ)、「朝、着る服に迷わないハッピー収納術」(大和書房)、「1分からはじめるかたづけ術」(だいわ文庫)など著書・監修書多数。【片付けちゃお】http://suharahiloco.wordpress.com/