パクチーは世界でどのように愛されている?

近年ではスーパーでも目にすることがあるパクチー(コリアンダー)。タイやベトナムの食材という印象が強いかもしれないが、実は中南米や中国など、世界で広く使われている。日本では、「本当に大好き! 」「いや、無理だから……」と好みが分かれがちだが、世界の人々はどのようにパクチーと付き合っているのだろうか。そこで今回、日本在住の外国人20人に母国のパクチー事情を聞いてみた。

母国でもこんな食べ方も

・「好き。おいしいから。ベトナムでフォーに用いられている」(ベトナム/30代前半/女性)

・「好きです。健康にいい、そして料理の味が全然おいしくなる。料理で使用します」(インド/30代後半/女性)

・「大好きです。ラグマンという麺料理に使われます」(キルギス/30代前半/女性)

・「好きです。モロッコでは主に火を通して食べます。いわばカレーみたいな料理によく使いますが、最初、油と一緒に玉ねぎを炒めた後、刻んだパクチーとスパイス、肉を入れる感じの料理が多いです」(モロッコ/30代前半/男性)

・「はい、パクチーは大好きです。味もにおいも好きです。エジプトではほとんどグリーンサラダに使われている。また、他の利用もそうです」(エジプト/30代前半/男性)

・「好きだ。インドネシアの料理にもパクチーがよく使われている」(インドネシア/30代前半/男性)

・「パクチーは特に好きではないけど、嫌いでもありません。ブラジルでは調味料として使われます」(ブラジル/40代前半/男性)

・「好きだ。台湾ではよく使う香辛料の一種で、普通の家庭料理でも普通のように使う。特に牡蠣素麺や牡蠣のオムレツなどのグルメによく使われている」(台湾/20代後半/男性)

・「別に好きでも嫌いでもない。 普段、タイではパクチーは単なる飾り物。なので、匂いと味はあまり気にしなかった。 日本人のパクチー大好きぶりを見て大変驚いた。 タイではパクチー大盛りなんて考えられない」(タイ/30代前半/女性)

母国でもパクチーは使わないかも

・「パクチーのことを全く知りません」(ギリシャ/30代後半/男性)

・「好きです。母国で見たことがない」(トルコ/30代後半/男性)

・「パクチーは食べられないです。薬草な味がしますので。イタリアではほとんど知られていないと思います」(イタリア/30代前半/男性)

・「パクチー好き。ウクライナでは、パクチーは使われていない」(ウクライナ/30代前半/男性)

・「大好きですが、フランスではめったに使わない」(フランス/30代前半/女性)

・「パクチーは苦手です。モンゴルでは使われていないです」(モンゴル/40代前半/女性)

・「好きです。ポーランド料理はディルが多いです」(ポーランド/40代前半/女性)

そのほか

・「好き。でも、最近のブームはバブルだと思う。韓国ではまだ苦手な食材というイメージ」(韓国/30代前半/女性)

・「パクチーは普通に好きです」(ドイツ/40代後半/女性)

・「私の町ではあまり使われていなかったです。好きかどうか分かりません」(ロシア/30代前半/女性)

・「好きではないです。味は苦手ですが、家族がみな好きです」(アメリカ/20代後半/男性)

総評

今回の意見では、20人中13人が「好き・大好き」、3人が「食べられない・苦手」、2人が「好きでも嫌いでもない」、2人が「分からない・知らない」となり、好印象の人が多い結果となった。今回20代後半~40代前半の人に聞いたが、もっと幅広い層に聞いたら、結果も違っていたかもしれない。

母国でもパクチーが使われているかどうかに関しては、傾向として欧州ではなじみが薄いようだ。興味深いのはタイ人の回答。「タイではパクチーは単なる飾り物」というように、確かにタイのレストランでパクチーがこんもりと盛られているのを筆者も見たことがない。「日本に専門店があることにびっくりする」ということを、タイ人から聞いたこともあるくらいだ。

もし2016年のグルメトレンドランキングを考えるならば、パクチーが3位以内にランクインするのは確実だろう。それほど、いろんなパクチー料理が新登場していたわけだが、2017年もすでに、さまざまなところでパクチーメニューが展開されているよう。今、「パクチー無理だわ~」と言っている人も、どこかで目覚めるかも!?

調査時期: 2017年1月23日~2017年2月28日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20人
調査方法: インターネット応募式アンケート

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