2017年、彗星のごとく現れた女ピン芸人・ブルゾンちえみ。その勢いに乗って"ひとり芸"のナンバーワンを決める『R-1ぐらんぷり2017』で決勝戦まで駆け上がったが、ファイナルステージに進むことはできず、本番でネタを飛ばしてしまったことに、思わず涙があふれ出ていた。

ブルゾンちえみ=2月20日の決勝進出者会見より

イケてるキャリアウーマンに扮し、上から目線の態度と独特なテンポで世の女性たちに恋愛アドバイスを送るネタで、一躍ブレイクしたブルゾン。2月28日行われた今回の『R-1』決勝戦でも、序盤から会場の心をつかんでいたが、そんな矢先、生放送の魔物が彼女を襲った。やり慣れたはずのネタが突如頭から飛んでしまい、5秒間、BGMだけが流れる空白ができてしまったのだ。

その後は持ちこたえたかのように見えたが、ネタを終え、審査結果を待つ間に、MCの雨上がり決死隊・宮迫博之から「with Bいなかったですけど」と振られると、ブルゾンはこらえきれず、「すいません、ちょっと…」と涙声。そのまま、言葉を発することができなくなってしまった。

ネタ中はもちろん、トークでも堂々とした言動で、前日にゲスト出演した日本テレビ系『しゃべくり007』でも大活躍だったブルゾンだが、全国ネットで初めて、芸歴2年目らしい素顔を見せた瞬間だった。

同日深夜にツイッターを更新したブルゾンは「今日は、R-1ぐらんぷり、本当にありがとうございました!!!」と感謝。続けて、「ネタは飛ばすわ、泣くわで、本当に、ダメダメダメウーマンでした!!!」とあらためて反省した上で、「決勝の場に立たせて頂けたこと、本当に、本当に、感謝です!!! また、明日から頑張ります!!! キャリア!」と、気持ちを切り替えているようだ。

今大会で見事チャンピオンに輝いたのは、全裸状態からお盆で局部を隠すネタで爆笑をかっさらったアキラ100%。決勝進出を決めた際に、ツイッターのリツイートが800件以上あって「すごい!」と喜んだのもつかの間、ブルゾンのリツイート数を見ると1万2,000件にも上っていたそうで、同日の優勝会見で「(決勝戦ではブルゾンに)視聴者投票では絶対負けると思ったので、ここに来ている方たちの心をつかむしかないという強い気持ちでやりました」と、脅威に捉えていたことを明かした。

決勝にはブルゾンに加え、横澤夏子、ゆりやんレトリィバァ、石出奈々子と、女芸人が過去最多の4人進出したことでも注目を集めた今大会。2月20日の決勝進出者会見では、ゆりやんが急に泣き出してしまうハプニングもあったが、彼女たちの涙が、チャンピオンの笑顔に変わる日が来ることを期待したい。

準決勝より

『R-1ぐらんぷり2017』決勝戦・結果

●Aブロック
・レイザーラモンRG:審査員0点+お茶の間0点=計0点
・横澤夏子:審査員1点+お茶の間2点=計3点
・三浦マイルド:審査員7点+お茶の間1点=計8点
◎サンシャイン池崎:審査員7点+お茶の間3点=計10点

●Bブロック
・ゆりやんレトリィバァ:審査員3点+お茶の間3点=計6点
◎石出奈々子:審査員8点+お茶の間2点=計10点
・ルシファー吉岡:審査員4点+お茶の間1点=計5点
・紺野ぶるま:審査員0点+お茶の間0点=計0点

●Cブロック
・ブルゾンちえみ:審査員2点+お茶の間3点=計5点
・マツモトクラブ:審査員0点+お茶の間0点=計0点
◎アキラ100%:審査員7点+お茶の間2点=計9点
・おいでやす小田:審査員6点+お茶の間1点=計7点

◎…ファイナルステージ進出者

●ファイナルステージ
・サンシャイン池崎:審査員3点+お茶の間2点=計5点
・石出奈々子:審査員1点+お茶の間1点=計2点
・アキラ100%:審査員11点+お茶の間3点=計14点