2019年の全館完成に向けて、現在大リニューアル中の福岡空港。連日連夜、大規模工事が行われる中、一足先に、大型フードホール「the foodtimes」(ザ フードタイムズ)がオープンした。
フードホール内で味わえるのは、定番グルメに加え、地元民が誇る名店が"ここでしか味わえない福岡グルメ"を追求して作り上げた、レアメニューばかりだ。早速、その内容を紹介しよう。
福岡自慢の名店が"博多・天神にはないメニュー"を提供
国内線ターミナルビル2階、出発口のすぐ横に350席を構えた「the foodtimes」は、2019年に完成する空港内の新商業施設「green blue」(グリーンブルー)の先駆けとしてオープンした、大型フードホール。全部で8つある店舗は、福岡の王道メニューに加え、地元民からすると「うまくハズしたな!」と思うセレクトだ。
「福岡の新しいスタンダードメニューになり得るような、ポテンシャルの高いお店に出店をお願いしました」と語るのは、施設を運営する福岡空港ビルディング営業部の岩本哲也さん。市営地下鉄を使えば、博多へは5分、天神へも11分で到着してしまう、アクセスの良さが魅力の福岡空港だからこそ、あえて「博多や天神にはないお店」「空港だけでしか味わえない限定メニューの提供」に尽力したのだそうだ。
それを象徴する店舗の1つとして紹介したいのが、佐賀県武雄発祥の有名ちゃんぽん店「井手ちゃんぽん」が経営するカツ丼専門店、「井手カツ丼」。野菜がたっぷり入ったちゃんぽんが人気の「井手ちゃんぽん」は、福岡県内にも店舗を広げているが、カツ丼の専門店を出すのは初となる。目玉のメニュー「至福のカツ丼(温玉のせ)」(1,100円)は、武雄の本店限定で提供しているカツ丼を、さらに進化させ、商品化したもの。福岡県内では唯一、この店でのみレアメニューを堪能できるのだ。
また、福岡のブランドいちご「あまおう」の入ったどら焼きの名店「伊都きんぐ」が出店した、博多カレー研究所「博多とんこつあごだしカレー」は、福岡・九州にちなんで、あごだしやとんこつを使ったカレーを開発。まさにここでしか味わえない「福岡空港グルメ」が楽しめる。
地元民納得の定番グルメも充実
一方で、地元民の定番食"博多メシ"も充実している。創業65年の「因幡うどん」では、フワフワの柔らかい麺、黄金色の澄んだつゆが特徴の博多うどんが味わえる。しっかりと出汁の効いた一杯が、旅で疲れた体をいやしてくれるだろう。
天神のサラリーマンに、約半世紀にわたり愛されてきた隠れた"博多メシ"、「ビーフバター焼き」を提供する「天神 B.B.Quisine」もオススメだ。「ビーフバター焼き」は、アツアツの鉄板皿にパスタ麺を敷きつめ、その上にドーンと盛ったビーフソテーに、野菜たっぷりの和風バーベキューソースをかけて味わう一品。ガッツリご飯を食べたいときに、ぜひ試してみてほしい。
ほかにも、「三日月屋」のクロワッサンを使ったサンドイッチの店「MIKADUKIYA CAFE」、"福岡とんかつ"の代名詞「あんず」が仕掛ける「ローストビーフ&ステーキANZU」と「RED BROOKLYN」が店舗を構え、2月末にはスーラーメンとワンタンメンが人気の「スーラーメン まくり」がオープンする予定だ。
今秋にはラーメン店が軒を連ねる「ラーメン滑走路」も
オープンから既に約1カ月がたっているが、空港利用者だけでなく、地元民が食事に来ているケースも多いという「the foodtimes」。「旅や仕事で空港を利用される方はもちろん、地域の方から愛される空港を目指しています」(営業部・岩本さん)という言葉通り、地元で長年愛され、評判になっている地域密着型のお店の出店が、訪れた人の心を和ませてくれるのだろう。
今後は、有名店や新進気鋭のラーメン店が集結する「ラーメン滑走路」や、和洋のスイーツをそろえる「スイーツホール」(仮称)もオープンする予定。4階の展望デッキには、広場やカフェ、ビアテラスなどが整備されるという。進化を続ける福岡空港に、今後も目が離せない。
※記事中の情報・価格は2017年1月取材時のもの。価格は税込