カンタス航空(本社: シドニー)は2月23日は、10月に導入予定のボーイング787-9ドリームライナーに搭載する次世代のプレミアムエコノミークラスのシートを発表した。
カンタスのドリームライナーの座席数は、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミー合計で236席となり、他社と比べて、座席密度が低くなるように設定しているという。最初のドリームライナー8機の納入は10月を予定しており、12月には787による最初の国際線便がメルボルン=ロサンゼルス間に就航する。また、オーストラリアとヨーロッパを初めて直行便で結ぶパース-ロンドン間のフライトは、2018年3月の就航を予定している。
プレミアムエコノミーは2-3-2配列で28席用意。独立させることでプライバシー性を高め、中央座席でも通路に出やすいレイアウトとなっている。シートサイズは、同社の現プレミアムエコノミークラスよりも10%拡大(他社のビジネスクラスと同等レベル)し、リクライニング角度を広くとっている。
専用の枕にフィットするように人間工学を考慮してデザインされたヘッドレスト、リクライニング時に快適性が大幅に向上したフットレストを備え、高画質なパナソニック製機内エンターテイメントスクリーンも25%サイズを拡大させた。そのほか、5カ所の収納スペース、2つのUSBポート、隣席と共有のAC電源、他の席への影響を配慮したLEDライトなどを備えている。
カンタスグループ CEOのアラン・ジョイス氏は、「カンタスのドリームライナーは、パース-ロンドン間のような世界でも最長距離路線と言われる路線を飛行するので、それぞれのクラスが業界でもっとも快適なものになることに焦点を当てました。フリークエントフライヤー会員の方のお言葉を借りますと、カンタスのビジネススイートは『ミニファーストクラス』と例えられています。ドリームライナーはシートの快適性に加え、客室内の湿度調整、乱気流の影響を軽減する最新技術により、空の旅をより一層お楽しみいただける機材になっています」とコメントしている。
同社は2008年にエアバスA380にプレミアムエコノミーを導入し、後にボーイング747にも導入。今後も機材計画や製品サイクルを考慮し、既存のプレミアムエコノミーの客室についてもリニューアルを検討しているという。