長野電鉄のオリジナル車両10系OS11編成と電気機関車ED5001の解体が決まり、3月5日に須坂駅で「S11編成&ED5001形 お別れ会」が開催される。10系・ED5001・8500系の共演撮影会をはじめ、10系の運転台と車内の開放、車体へのペイントも予定されている。

長野電鉄オリジナル車両10系OS11編成。引退後は須坂駅構内で留置されていた

10系は長野~善光寺下間の地下線化に合わせ、1980年に製造された長野電鉄自社発注車で、愛称は「新OSカー」。初代「OSカー」0系は20m級4扉の車両だったが、「新OSカー」10系は20m級3扉の車両となった。通勤通学輸送を意識して製造された経緯があり、「OS」は「Officemen & Students Car」の頭文字に由来している。10系OS11編成は製造から20年強で引退し、その後は長年にわたって須坂駅構内で留置されていた。

この10系OS11編成と、1927(昭和2)年に製造されたという電気機関車ED5001の解体が決まり、別れを惜しむ長野電鉄有志の会により、地域連携長野電鉄長野線沿線活性化協議会の協力を受けて「S11編成&ED5001形 お別れ会」が開催されることになった。須坂駅構内(4・5番線ホームなど)を会場に、9時30分からお別れ会開催セレモニー、9時45分から車両撮影会や車両開放、車体へのペイントなど各種催しが実施される。

10系OS11編成と電気機関車ED5001、現在の主力車両8500系を並べての車両撮影会は須坂駅構内北側の撮影会場にて行われる。午前の撮影(9時45分から12時まで)では車両付近まで撮影可能エリアを設け、午後の撮影(13時から15時30分まで)ではエリアを制限する一方、参加者が楽しめる企画を用意する。10系OS11編成の運転台・客室も開放(運転台は9時45分から12時まで、客室は9時45分から15時30分まで)され、運転台での記念撮影も可能。車体へのペイントは午前中に行われる。

その他、写真展や懐かしい列車の走行映像の上映、鉄道部品・グッズの販売が行われ、会場ではきのこ汁もふるまわれる。イベントは15時30分まで開催され、当日有効な乗車券または入場券があれば誰でも参加可能だ。長野電鉄サイトにて当日のタイムスケジュールも公開されており、イベント情報は今後もサイト内で順次追加予定とされている。

なお、会場での車両撮影に関して、「脚立・三脚・セルフィースティックの使用を禁止します」と長野電鉄。当日は10系OS11編成・電気機関車ED5001ともに通電できない状態で、自走やパンタグラフの上昇、前照灯・客室灯の点灯、方向幕の回転などはできない。