キヤノンは2月15日、品川にあるキヤノンSタワーにおいて新製品発表会を開催した。今回の目玉は、ミラーレスカメラの「EOS M6」とデジタル一眼レフカメラの「EOS 9000D」と「EOS Kiss X9i」。そのほか、「PowerShot G9 X Mark II」をはじめとした4機種のコンパクト機、交換レンズ1本が発表された。

今回発表されたのは計8機種。各製品の詳細については、それぞれのニュース記事を参照していただきたい

2017年春、エントリー向け製品を刷新

キヤノンマーケティングジャパン 代表取締役社長の坂田氏

発表会では、まず最初にキヤノンマーケティングジャパン 代表取締役社長の坂田正弘氏が登壇し、国内市場について語った。坂田氏はレンズ交換式カメラ出荷台数のグラフを前に、「2016年は個人消費の低迷が長引き、本格的な需要回復には至りませんでした」と説明。しかし、同年後半から「月間では前年を超える実績が出てきた」と回復に向けて明るい兆しが見えてきたことを示した。2017年の出荷台数は約130万台の微増を想定しているとのことだ。

2016年はミドルクラス以上のカメラを拡充したが、今回はエントリークラスが中心。もっとキレイな写真が撮れるよう、今回の新製品は上位モデルに搭載している数々の機能を惜しみなく投入したと語った。

レンズ交換式カメラの市場規模を示したグラフ

EOS KissにもデュアルピクセルCMOS AFを搭載

キヤノン 執行役員 イメージコミュニケーション事業本部長の戸倉氏

続いて、キヤノン 執行役員 イメージコミュニケーション事業本部長の戸倉剛氏が、新製品の特長と技術について説明した。EOS M6、EOS 9000D、EOS Kiss X9i、これらレンズ交換式カメラの3台には、上位モデルと同じく「デュアルピクセルCMOS AF」技術を搭載。快適で高速なAFやライブビュー撮影が可能になったと紹介した。また、大きなポイントとして、Bluetooth Low Energy Technologyによるスマートフォンとの連携強化、最新の画像処理エンジン「DIGIC 7」と約2,420万画素のAPS-Cセンサーによる高画質化を挙げた。

キヤノンのEOSシステムが3月で発売30周年を迎えることに触れ、今後も映像技術に磨きをかけ、静止画、動画、ネットワークとの融合を図ることによりEOSシステムをさらに強化拡充していきたいと語った。

全画素が撮像用としても位相差AF用としても使えるデュアルピクセルCMOS AF

動く被写体にも強く、静止画でも動画でも高速で高精度なAF性能を発揮する

Bluetooth接続に対応することでWi-Fi接続が簡単になった

最新の画像処理エンジンDIGIC 7によりさらなる高画質化を実現

絞り込んだ時の回折現象を軽減することで解像感がアップ

常用ISO 25600をサポートし、手持ちで夜景撮影も可能になった

EOS M6のおもな特徴

EOS 9000D、EOS Kiss X9iには上位モデルに匹敵する機能が盛り込まれた

小型化に成功したEF-S18-55mm F4-5.6 IS STM。手ブレ補正効果もアップしている

EOS 30周年を記念して展示されていた、第1号モデルの「EOS 650」