パナソニックはLet'snoteの新製品「Let'snote XZ6」を2月17日に発売開始する。発売にともない、神戸市西区の神戸工場において、2月15日にその出荷式を開催した。

Let'snote XZ6の出荷を記念したテープカット。パナソニック AVCネットワークス社の神戸工場にて

「Let'snote XZ6」は、本体とタブレットに分離できる2-in-1 PCで、12型以上、インテルCore i 15WTDPプロセッサ搭載の着脱式ノートパソコンにおいて世界最軽量を誇るタブレットモバイルPCだ。最軽量モデルはタブレット部550g、キーボード本体とあわせても1,019gで、約15時間の長時間駆動を実現している。

タブレット本体で約550gのLet'snote XZ6。神戸工場の出荷式では、バルーンで空中に浮かべる演出も

アメリカでも出荷式をやりたい

AVCネットワークス社常務ITプロダクツ事業部長の坂元寛明氏

出荷式冒頭に挨拶にたったAVCネットワークス社常務ITプロダクツ事業部長の坂元寛明氏は、はっぴはちまき姿で「日本と同様に、アメリカでも出荷式をやりたいという想いも持っている。一台でも多く世の中に出て、少しでもみなさんの仕事に役にたちたい」と語った。

また、AVCネットワークス社ITプロダクツ事業部開発センター所長の谷口尚史氏は、この日出荷されるXZ6を紹介。「外回りの多いビジネスマンに、自由でハイブリッドなスタイルで仕事を効率化してほしい。軽量・頑丈設計の両立を実現した新製品」と説明した。そして、味の素株式会社がXZ6シリーズを「どこでもオフィス」の実現に向けて採用したとし、その理由が世界最軽量の軽さと長時間バッテリが評価されたことだと明らかにした。

さらに、同事業部プロダクトセンター所長の清水実氏は「パナソニックのワープロ工場としてスタートした神戸工場は、ビジネスモバイルを支えるモノづくりの考え方でジャパン・クオリティを実現している。将来的には故障ゼロの世界を実現する」と解説した。

AVCネットワークス社ITプロダクツ事業部開発センター所長の谷口尚史氏

同事業部プロダクトセンター所長の清水実氏

初回出荷は総計1,500台、17日に店頭へ並ぶ

神戸工場のITプロダクツ工場棟の前に停められた2台のトラックには梱包された真新しいXZ6が積み込まれ、工場勤務の社員有志による恒例の三三七拍子による見送りが披露された。トラックには荷台が見える1号車に500台、2号車に1000台のXZ6が積み込まれている。こうして初回出荷分総計1,500台のXZ6を載せたトラックは量販店の流通拠点を順次経由して配送、製品は2月17日に量販店頭に並ぶ。

神戸工場社員有志が、恒例の三三七拍子でXZ6をお見送り

トラックに整然と搭載されたLet'snote XZ6

受け継がれる景気づけの伝統

この「初荷」は、パナソニックの正月の恒例行事として行われていたもので、創業者である松下幸之助の発案によるものだという。新製品を全国に向けて出荷する際には、景気づけとして伝統が受け継がれているそうだ。パナソニックとしては手塩にかけて育てた娘を嫁に出すような気持ちで送り出す。単なるモノではなく、大事な娘を顧客に嫁がせるというわけだ。出荷先で無事に貢献できるところまで見届けることを考え、顧客に渡す前、渡した後まで責任を持つという覚悟を決める儀式として毎年行われている。

出荷式にあわせ、国内でも数少ない、実装から組立まで一貫生産を行う神戸工場見学会も実施された。Let'snoteが純国産パソコンである証だ。頑丈の追求過程として、世界中の環境を再現する設備ですっかりお馴染みになった拷問テスト(製品の耐久試験)の様子も披露された。今回のXZ6の開発にあたっては、ヒンジの耐久性やタブレットドッキング部の着脱試験、タブレット部単体での落下試験設備なども公開されている。できれば巨漢のラグビー選手が上に乗るような様子も見たかったところだ。

出荷されるXZ6。2月17日になれば全国の量販店店頭に並び、ユーザーが手に取れるようになる